2012年3月23日 (金)

泉佐野市が示してくれたネーミングライツの問題点

日本中があきれ果てたのではないでしょうか、泉佐野市のネーミングライツ(命名権)売却。

「大阪府泉佐野市は21日までに、来年度から歳入確保策の一環として、市名も含めた各種のネーミングライツ(命名権)を売却する方針を決めた。取得を希望する企業を募集するが、提案内容によっては市の名称を企業名や商品名に変更する可能性もあるという。自治体名の命名権売却は極めて異例。 市は、6~11月末まで募集を行う予定。契約期間は1~5年だが、状況に応じて、更新することもできる。」

「市名変更の可能性も? =命名権売却で―大阪府泉佐野市」

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120321-00000109-jij-pol

続きはこちらから

2011年11月12日 (土)

どうなる!? オリンパスのデジカメ部門

 次々と明るみに出るオリンパスの損失隠し問題。

 英国人CEOの解任から端を発したこの騒動、過去には不正を指摘した監査法人を解約するなど、「臭いものに蓋」をする同社の企業体質が大きな失望を呼んでいる。

 かくいう私も、初めて買ったデジタル一眼がオリンパス製(E-620)で、最近使用頻度も増えつつあっただけに、その生みの親がこんな状態となってしまい、非常に残念に感じている。

P1030819

 今後は、菊川剛前社長を始めとした旧・現経営陣の責任がどう問われていくかなるかに注目が集まる一方で、オリンパスそのものがどうなるかも気になるところである。

 少なくとも、12月14日までに中間決算が公表できなければ上場廃止、企業イメージの毀損と資金調達力の低下によって、大幅なリストラを余儀なくされることは間違いない。

 本日の日経新聞によると、主力事業である内視鏡事業が高い収益性(営業利益693億円)を誇る一方、次なる収益の柱を模索しようと手を出した「新事業」の100社はほとんどが赤字だという。

 中には、ペット向けサービス会社やDVD製作会社など本業と関連性が薄い事業も少なくなく、「売上高1兆円」を目指した菊川剛前社長の「売上至上主義」がマイナスに作用していたのは間違いない。

 これら本業との関連が薄く収益が見込めない事業がリストラの対象となるのは間違いない。気になるのは、年間150億円の赤字を出しているデジカメ部門である。

 デジカメ事業は、コンパクトデジカメのコモディティ化(低価格化・普及化)が激しく、デジタル一眼で収益を稼げない企業は軒並み赤字である。

 例えば、日本国内でのコンパクトデジカメで高いシェアを誇るカシオは、デジタル一眼の機種を有していないゆえに赤字。

「カシオ計算機(6952) デジカメの赤字収束シナリオなど未だ光は見えず。」

http://www.nsjournal.jp/news/news_detail.php?id=273843

 今年10月には、HOYAがデジカメブランド「PENTAX」をリコーに売却して話題になった。

http://www.pentax.jp/japan/index.html

 デジタル一眼市場は、キヤノン・ニコンの2強に加え、ソニーやパナソニックといった家電メーカーが参入、ミラーレス一眼「PEN」がヒットしているとはいえ、オリンパスが置かれている状況は、PENTAXに酷似している。

 ただでさえ厳しい経営環境の中で、今回のこの騒動。

 オリンパスのブランドイメージは著しく毀損し、デジカメ部門の赤字幅はますます広がってしまうことが懸念される。

 新たな経営陣の下で聖域なきリストラを迫られた場合、HOYA同様デジカメ部門を強化したい競合他社に売却、という経営判断を行う可能性は、決してゼロではないだろう。

 もしかして、着々とデジカメ市場でのシェアを拡大しつつあるサムスン電子(2010年の世界シェアは10%を突破!)あたりが、触手を伸ばしてくるかもしれない。

参考)2010年4月18日 (日) サムスン電子のデジタル一眼は脅威か?

http://noir-kuon.cocolog-nifty.com/blog/2010/04/post-848c.html

 さらに先を見据えると、5年後のオリンパスを占う上で参考となるのが、コニカミノルタ社。

 同社は2006年にソニーにカメラ事業を売却、現在は複写機・プリンタ等のオフィス用品、レンズ、ガラス基板・液晶用フィルム等の電子材料などを主力商品として製造販売している。

 カメラ事業の撤退からわずか5年。同社の最近の悩みは、新卒採用時における自社の知名度の低さだという。

 最近見たニュースによると、同社は知名度の低さを補うため、Facebookページを積極活用しているとのこと。

http://ja-jp.facebook.com/konicaminolta.saiyo

 オリンパスは、エンドユーザー向け商品を手掛けていると得られる「知名度」を、どこまで価値として重要視するか?

 そうした意味合いからも、同社における今後のデジカメ部門の取扱いについて、大いに注目してゆきたい。

↓「いよっ!その通り!」と思ったら、下記へのクリックお願いします。

拍手する

↓「なかなか鋭いね!」と思ったら、下記にもクリックを!

にほんブログ村 士業ブログ 中小企業診断士へ
にほんブログ村

『中小企業診断士えんさん』の公式サイトはこちら

http://www.kuon-manage.jp

2011年10月25日 (火)

買う立場になって「横浜ベイスターズ譲渡問題」を考えてみる。

 セ・パ両リーグのペナントレースもようやく終わりに近づき(というかまだやっていたの?)、あさってにはドラフト会議が開催される。

 来シーズンに向け、各球団とも動きが活発な中、まだスタートラインに立てない球団がある。

 そう、TBSが譲渡先企業を模索している「横浜ベイスターズ」である。

 報道を見る限り、「モバゲー」を運営するDeNA(ディーエヌエー)に絞り込まれつつあるようだが、オーナー会議では反対の球団があり、このまま”すんなり”とはいきそうにない(同じくネット系企業の楽天が反対の急先鋒であるのが奇妙な構図だ)。

 こうした球界のゴタゴタに対し、マスコミが好んでインタビューするのは、読売新聞社会長の渡邉恒夫氏(ナベツネ)だ。

 彼の希望としては、新興企業ではなく「本当は松下とかソニーとか日立とか、ああいう安定した一流企業が(球団を)持ってくれるのがいちばん望ましいがね。そうでなけりゃ、朝日新聞だよ」、とのこと。

http://www.sanspo.com/baseball/news/111001/bsa1110010502001-n1.htm

 しかし、十分に知名度があり、かつ財務的に余裕がなくなってきつつある、これら有名どころ企業が手を挙げることは考えにくい。

 残念ながら、「プロ野球球団」という商品は、これから一般大衆に対して知名度を上げたい新興企業を除き、保有するメリットはなくなりつつある。

 しかし、渡邉恒夫氏やDeNAに難色を示している他球団オーナーの中には、まだまだ「プロ野球球団を買うのは企業の取っては名誉なこと、球団を持ちたい企業はたくさんいる」という認識でいるのではないだろうか(これを「昭和脳」)というらしい)。 

 最近オーナーが代わった球団は、ソフトバンクに楽天。拒絶されたのがライブドアで、今回はDeNAと、いずれもIT系・ネット系の企業ばかりである(日本の産業界の新陳代謝のなさを象徴しているようだ)。

 今後もこれらIT系・ネット系の新興企業が球団保有に手を挙げた場合、元オーナー陣はこれからも難色を示し続けるのであろうか?

 いずれにしても、「プロ野球球団」という商品は、「売ってやる」といった殿様商売は成り立たなくなってきていることは間違いない。

 自分の置かれている市場が、「売り手市場」か「買い手市場」か、それを見極めたうえで企業経営を行うことの重要さを、「横浜ベイスターズ」譲渡問題は教えてくれる格好の材料となるだろう。

↓「いよっ!その通り!」と思ったら、下記へのクリックお願いします。

拍手する

↓「なかなか鋭いね!」と思ったら、下記にもクリックを!

にほんブログ村 士業ブログ 中小企業診断士へ
にほんブログ村

『中小企業診断士えんさん』の公式サイトはこちら

http://www.kuon-manage.jp

2011年5月20日 (金)

中部経済新聞にて、「事業承継」に関する執筆記事が掲載!

 昨日のTwitterでもお知らせしましたが、

http://twitter.com/#!/ensan7HDversion

 5月19日付の中部経済新聞に、私が執筆した記事が掲載されました。

Imag0201

 

 これは、私が参加している中小企業診断士の集まりである「事業承継研究会」のメンバーによって、4月から連載が始まったコーナー『戦略的経営承継』の第4回目の記事に当たります。

 

 ともすれば、事業承継(経営者から後継者へのバトンタッチ)については、株式の移転や相続など、「財産の承継」に関心が集まりがちです。

 そこで、我々中小企業診断士によって、「経営」・「マネジメント」の観点から、いかにして円滑に事業承継を実現するか、連載を通じて提案をしていきたいと考えています。

 私が担当した(自ら申し出たテーマ)は、「創業社長が事業承継において留意すべき点」。

 高度経済成長も終わりグローバル経済が進展する中、経営トップ(社長)の能力と企業の将来との相関関係が、ますます高まってきました。

 つまり、神輿の上に立っているだけの経営者では、今の時代は乗り切っていけない。

 最近の事例で言うと、東京電力やみずほ銀行らが危機にさらされた際の経営トップの決断力・行動力が、いかに企業さらには社会に対して(マイナス面で)影響を及ぼしているかを見ても、明らかです。

 一方で、あまりに優れたトップがいる、というのは長期的にはマイナスとなりかねません。

 

 たとえば、ユニクロの柳井正(社長兼会長)、さらにはアップルのスティーブ・ジョブズCEO。

 彼らが偉大な経営者であることは間違いないですが、果たして彼らが退任した後、ユニクロ、アップルはどうなってしまうのか?投資家のみならず、ユーザーやファンも気になるところです。

 中小企業においてもしかり。昨日の記事では、そんなことを書いています。

 

 もう店頭にはないかもしれませんが、興味のある方はぜひご覧ください!

参考ブログ)

2009年4月 3日 (金)  『好調ユニクロ、スズキのアキレス腱』

http://noir-kuon.cocolog-nifty.com/blog/2009/04/post-e1b3.html

↓「いよっ!その通り!」と思ったら、下記へのクリックお願いします。

拍手する

↓「なかなか鋭いね!」と思ったら、下記にもクリックを!

にほんブログ村 士業ブログ 中小企業診断士へ
にほんブログ村

『中小企業診断士えんさん』の公式サイトはこちら

http://www.kuon-manage.jp/

2011年5月10日 (火)

「牛トレーサビリティ法」は形骸化?

 全国をにぎわしている「ユッケ食中毒事件」、捜査の進行とともに焼き肉チェーン「焼肉酒家えびす」のみならず、 食肉加工卸業者「大和屋商店」の悪質性も浮かび上がってきている。

『ユッケに「生肉向けでない」廃用牛の肉』

 焼き肉チェーン「焼肉酒家えびす」の集団食中毒事件で、客が食べた生肉のユッケに業界で生食向けでないとされる出産を繰り返した「廃用牛」が含まれていたことが9日、読売新聞の調べでわかった。

 卸元の食肉加工卸業者「大和屋商店」(東京・板橋区)が先月11~16日に加工し、死亡した客4人を含む患者が食べたとみられる14頭の牛に含まれていた。大和屋は、えびす側に「ユッケ用のサンプルができました」「和牛の血統で味があります」と品質を保証するメールを送っていた。(後略)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110509-00000639-yom-soci

『焼き肉チェーン集団食中毒 卸業者、事前に社内で試食会 店側には「生食用」として提案』

(前略) 1日、FNNの取材に対し、大和屋商店は「わたしたちが売っていたのは、生食用じゃないですね。生食されるかどうかは、お店側の問題」と、生食用として販売していなかったとしていた。

 しかし、その一方で、大和屋商店の役員と同姓同名の男性が、ネット上で「どこにでもある商品ですが、価格で勝負します。赤身率が高く、ユッケやロースで使用できます」と、ユッケに使える肉として、もも肉を販売していた。

(中略)2009年に、大和屋商店から焼き肉チェーン店を運営する「フーズ・フォーラス」に送られたというメールには、「ユッケ用のサンプルができました。歩止まり100%で無駄がありません」と書かれていた。
捜査本部では、こうした説明から、店側が、肉の周囲をそぎ落とす「トリミング」をしなくても、ユッケ用として使えると判断したことが、今回の集団食中毒につながった可能性もあるとみて、調べを進めている。 (後略)

http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/fnn?a=20110509-00000042-fnn-soci

 こうして、食の安心・安全に対する配慮に欠けた卸売業者と飲食店同士が、コスト優先というお互いのメリットで合致して結びついた結果、悲劇が起こるべくして起きてしまった、というのが今回の事件といってよい。

 両社とも悪いのは言うまでもない。

 しかし、BSE発生以降の2003年に「牛トレーサビリティ法」が策定され、生産段階から流通段階までトレーサビリティ(足跡が把握できること)の仕組みが確立していたにもかかわらず、こうした事態が起きてしまったのはなぜだろう?

参考)『牛トレーサビリティ法』

http://www.nn-ishida.co.jp/traceability/p1.html

 今回の菌混入と、「廃用牛」使用との因果関係は今のところ不明だが、少なくともこのような重大事件が発生して初めて「食品偽装」が発覚するということは、果たして行政の監督は適正に行われていたのか?、その点も問われなければなるまい。

↓「いよっ!その通り!」と思ったら、下記へのクリックお願いします。

拍手する

↓「なかなか鋭いね!」と思ったら、下記にもクリックを!

にほんブログ村 士業ブログ 中小企業診断士へ
にほんブログ村

『中小企業診断士えんさん』の公式サイトはこちら

http://www.kuon-manage.jp/

2011年5月 8日 (日)

「ユッケ食中毒事件」後の生食規制について考える

 焼き肉チェーン店「焼肉酒家えびす」で発生した「ユッケ食中毒」事件、食中毒事件としては過去に例がないほどの甚大な被害をもたらしている。

 まずは被害者の数。昨日(平成23年5月7日)時点で、102人に上っている。

『<生肉食中毒>発症患者数 死者4人を含め計102人に』

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110507-00000075-mai-soci

 さらには被害の深刻さ。

 上記記事によると、死者が4人に上っていることに加え、24人の重症患者がおり、中には意識不明の方もいるという。

『3割重症、通常より高率=厚労省、温度管理など調査へ―焼き肉店食中毒』

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110507-00000014-jij-soci

 そしてもう一つは、被害エリアが広範囲にわたっていること。

 富山県、福井県に加え神奈川県でも発生している。

 このような重大な事故が起きたことは、まことに腹立たしいことであり、二度と起きてはならない。

 と同時に、短絡的に「飲食、小売店における生食は禁止」へとつながってしまうことには、かつて食肉関係(スーパーマーケット)に関わっていた者として、いささか疑問を覚える。

 まず確認すべきは、飲食業者「焼肉屋えびす」の問題。

 

 巷で報道されているように、本来は厨房にて行うべき表面の「トリミング(そぎ落とし)」を省略していたことは、言語道断。

 「卸売業者任せにしていた」、「数年前に自社検査を行っていたが、問題がなかったのでやらなくなった」、と同社(フーズ・フォーラス)の勘坂康弘社長はコメントしていたが、「食の安心・安全」に携わる者として、基本的な認識がまったく欠如していたと言わざるを得ない。

 

 その後の報道で、過去にもたびたび食中毒をやらかしていたようだが、抜本的な衛生管理体制を築くことなく、「イケイケ」で成長路線を突っ走っていたことは、容易に想像できる。

 次に、卸売業者。

 被害が広範囲、かつ同時期に発生していることから、フーズ・フォーラス社にこの食肉を卸した大和屋商店、さらにはそこに食肉を提供した食肉加工業者の衛生管理が適切に行われていたのか、今後の捜査で明らかになされなければならない。

『4月14日出荷分が汚染か=ユッケ用生肉、患者集中―焼き肉チェーン食中毒』

 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110507-00000013-jij-soci

 菌がどこで付着したのか、今後の捜査で明らかになると思われるが、広範囲にわたっていることから、食肉業者(卸売業者)以前の段階で付着していたと考えるのが妥当だろう。

  以上のように、被害な甚大な生食による食中毒事件が発生したため、再発防止に努めなくてはならないのは当然なわけだが、果たして「即、生食の規制強化」とすることが適切だろうか?

 厚生労働省の食中毒に関する統計資料によると、食中毒による死者は平成20年に4名(うち3名はふぐ)を出して以降、平成21年、平成22年とゼロである。

http://www.mhlw.go.jp/topics/syokuchu/04.html

 

 今回の事件発生で、フーズ・フォーラス社以外の飲食業者が、いかに生食提供に対して細心の注意を払ってきたかが明らかにされている。

 たとえば、「牛角」を経営するレインズ・インターナショナル社は、「卸業者の細菌検査に合格したものだけを仕入れ、自社工場でさらに細菌検査を実施、加熱用とは分けて加工している。店舗でも、注文を受けてから肉を解凍するなど注意を払ってきた。」、とのこと。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110506-00000028-mai-soci

 

 つまり、運用さえしっかりと行われれば、今回の事件は間違いなく未然に防げたといえる。

 

 筆者が特段「ユッケ好き」というわけでもないが、世の中の「ユッケ好き」、「牛刺し好き」の人々の思いにも応えられるような、妥当な規制の在り方を期待したいものである。

 

↓「いよっ!その通り!」と思ったら、下記へのクリックお願いします。

拍手する

↓「なかなか鋭いね!」と思ったら、下記にもクリックを!

にほんブログ村 士業ブログ 中小企業診断士へ
にほんブログ村

『中小企業診断士えんさん』の公式サイトはこちら

http://www.kuon-manage.jp

2011年1月16日 (日)

「雇用の優等生」トヨタに未来はあるか!?

 国内における「雇用」を巡るニュースは、厳しい話ばかり。

 そんな中、久々に明るい話題が舞い込んできた。

『トヨタ、正社員400人を採用へ 派遣から優先登用』

http://sankei.jp.msn.com/economy/business/110105/biz1101051257011-n1.htm

「おぉ、さすがはトヨタ!他社とは違い、国内の雇用のことを考えてくれる!」

と手放しで喜びたいところだが、同社を巡る環境は、決して楽観視できない。

財部誠一氏が本年1月7日に寄稿したレポート、『いつまで続く、トヨタの漂流』を読んでみると、北米市場での苦戦ぶり、さらには同社の持つ「経営判断の遅さ」が目につく。

http://www.nikkeibp.co.jp/article/column/20110106/256348/?P=1

以下、抜粋。

 「2010年の米国新車販売台数は前年比11%増の1158万9千台で、5年ぶりに増加したが、GM、フォード、トヨタ、ホンダ、クライスラー、日産の大手6社中、トヨタだけが販売台数で前年割れした。」

 リコール問題が災いしたことは間違いないが、それだけが問題ではないようだ。

 「家電業界だけでなく自動車業界でも韓国メーカーの躍進は大きく、米国ではヒュンダイの価格攻勢に日本勢が相当なシェアを食われている。ある自動車ジャーナリストは米国におけるトヨタ苦戦の一因としてヒュンダイの存在をあげている。」とのこと。

 本日、『2011年は「家電王国」崩壊元年!?』といったブログを作成したが、うかうかしていると自動車産業も、韓国勢に席巻されるおそれは大いにあり、ということだ。

参考) 2011年1月16日 『2011年は「家電王国」崩壊元年!?』

http://noir-kuon.cocolog-nifty.com/blog/2011/01/2011-2194.html

 さらに問題を掘り下げていくと、財部氏は、「豊田章男社長の判断の遅れが、トヨタ凋落を加速化しかねない」、との懸念を示している。

 「リーマンショック後の日産の経営行動はきわめてドラスチックだった。販売台数最多のマーチの生産をタイへ切り替えたり、国内工場を北九州に集約していくなど、思いきった合理化努力がスピーディに行われている。」と述べたうえで、

 「それに対して、トヨタは工場閉鎖や人員合理化などには一切手をつけていない。それがトヨタの伝統だという見方もあるだろう。だが合理化の機会を失ってしまったという現実も見逃せない。」

 最後に同氏は、「単独決算で赤字を垂れ流しながら、合理化にも手をつけられぬうえに、豊田章男社長のリーダーシップも見えない。トヨタの漂流はいつまで続くのか。」との嘆き節で文章を締めくくっている。

 昨日の日経新聞によると、豊田章男社長は4月に中期経営計画を策定すると発表、その中で、「どうしても利益が出ないということになれば、生産拠点の移転も考えざるを得ない」と述べている。

 「極力、国内に雇用を残そう」というトヨタの姿勢は、当面の我々(特に中部地域の経済)にとってはありがたい話だ。

 しかし、自社を取り巻く経営環境を的確に察知したうえで「積極的に海外展開」するのではなく、「止むにやまれず海外移転」ということであれば、その事業展開は非常に心もとないものとなる。

 2009年6月25日の社長就任スピーチの場において、「『トヨタ丸』は嵐の中の海図なき航海に出ました。」とのスピーチを行った豊田章男社長。

 果たして現在、彼の頭の中に「海図」はあるのか?

 今後の彼の手腕に期待したい。 

↓「いよっ!その通り!」と思ったら、下記へのクリックお願いします。

拍手する

↓「なかなか鋭いね!」と思ったら、下記にもクリックを!

にほんブログ村 士業ブログ 中小企業診断士へ
にほんブログ村

『中小企業診断士えんさん』の公式サイトはこちら

http://www.kuon-manage.jp

2010年7月14日 (水)

民主党は本当に大敗したのか?

 7月11日夜、選挙番組をはしごしてみていて気になったことがあった。

 それは、私が投票した選挙区である岐阜県の議員定数が2名なのに対し、三重県が1名である、ということだ。

 気になったので、岐阜県・三重県の人口をウィキペデイアで調べてみたら、岐阜県は208万人に対し三重県は185万人と、その差は1割程度だ。

 さらに気になって調べてみたら、栃木県の人口は201万人なのに1人区。わずか3万人の人口差で、岐阜県は2名の国会議員の送り込めるに対し、ほとんど人口の変わらない栃木県は1名しか送り込めない。

 ちなみに現在、一番人口の少ない県は鳥取県で59万人、お隣の島根県は72万人。二つの県を合わせて約130万人と、2県を合わせても栃木県よりも遥かに少ないのに2名の国会議員を送り込める。

 いわゆる「1票の格差」を改めて実感した訳だが、それが今回吉と出たのが、自民党。1人区で圧勝した自民党は、得票数では民主党を下回っていたにもかかわらず(選挙区において自民33%に対し、民主39%)、議席数では民主を上回る結果となった(選挙区において自民38議席、民主29議席)。

 今回、民主党が「敗北」したと報じられるものの、自民党は決して喜べる数字ではない。

参考) http://blog.livedoor.jp/nihonkokukenpou/archives/51417231.html

 こんな結果になるくらいなら、なぜ民主党はこんな状態の選挙制度を放置しておいたのか?

 それは前回の衆議院選挙で、民主党は自民党以上においしい思いをしてきたからである。

 昨年の衆議院選挙、民主党は300を超える議席数を獲得し、まさに「圧勝」した。しかし選挙区での得票率をみると47.4%にもかかわらず、議席占有率は7割を超え(73.7%)、一方自民党は「大敗」と報じられたものの38.6%の得票率、しかし議席占有率は21.3%にとどまった。

参考)http://blog.livedoor.jp/nihonkokukenpou/archives/51238905.html

 中日の落合博満監督は、「10対0でも1対0でも勝ちは勝ち」とよく言うが、ある試合で大負けしても僅差で勝てば取り戻せる。

 事実、2008年の成績は失点が得点を上回っていたにもかかわらず(得点535、失点556)、貯金3でシーズンを終えた。

 野球の場合は、ルールの性質上「采配の妙」と納得できるが、選挙は国民1人ひとりの「民意」を正しく反映するのがあるべき姿だ。

 そう考えると、前回の民主党の歴史的な大勝も、今回の民主党の敗北(なかには「大敗」という表現も目にする)も、歪んだ選挙制度がもたらした結果である。

 したがって、民主党執行部も県連も、「首相が消費税を言い出したから・・・」と未練がましいことをいうのではなく、「民意」が正しく反映される選挙制度の構築に目を向けるべきではないだろうか? 

↓「いよっ!その通り!」と思ったら、下記へのクリックお願いします。

拍手する

↓「なかなか鋭いね!」と思ったら、下記にもクリックを!

にほんブログ村 士業ブログ 中小企業診断士へ
にほんブログ村

『中小企業診断士えんさん』の公式サイトはこちら

http://www.kuon-manage.jp

2010年7月12日 (月)

「消費税」で負けた?

 またまた参議院選の話題。

 民主党の「敗北」について、「消費税を持ち出したから」という声は根強い。

 しかし、(得票数では第一党ではないものの)一応今回もっとも多く議席を獲得したのは、「消費税10%アップ」を明言した自民党。

 一方で、「何が何でも消費税アップは許さない!」と声高に叫んだ共産党、国民新党、社会党は惨敗だ。

 「もろ手を挙げて消費税アップを歓迎!」という人はいないものの、「財政再建なんかしったこっちゃない、何が何でも消費税反対!」という人も今では少数派、ということだろう。

 城繁幸は今回の選挙について、「選挙結果についてコメントを求められたが、特に話すことが無くて困った。」といいつつも、「もはや消費税議論はタブーではなくなった」、「社民、共産、国民新党の惨敗を見ても分かる通り、誰も再分配強化やバラマキは 望んではいない」と分析している。

Joe's labo 『今回の選挙から見えてきたもの』

http://blog.goo.ne.jp/jyoshige/e/939f018bcfcc77e3bcb99b53beb19919

 今日のNHK討論番組でもそうだが、マスコミは好んで「消費税反対」を庶民の声として安直に取り上げる。そしてビジョンのない政党は、そうしたマスコミに揺さぶられて「消費税は選挙ではタブーだ」、と口を閉ざしてしまう。

 そんな悪循環を振り払い、反対派も賛成派も、ぜひ建設的な議論を行ってもらいたいものだ。

参考)『菅政権を問う-1 選挙戦術で消費税論議をひっこめるなかれ』

http://noir-kuon.cocolog-nifty.com/blog/2010/07/post-881c.html

↓「いよっ!その通り!」と思ったら、下記へのクリックお願いします。

拍手する

↓「なかなか鋭いね!」と思ったら、下記にもクリックを!

にほんブログ村 士業ブログ 中小企業診断士へ
にほんブログ村

『中小企業診断士えんさん』の公式サイトはこちら

http://www.kuon-manage.jp

安易なタレント候補の擁立は通じない!

 参議院選挙が終わった。

 本日のニュースでは「民主党敗北」が共通ワード。

 公約の目玉であった、「子ども手当」、「高校無償化」、「農家の戸別所得補償制度」を駆け込み実施した甲斐もなく過半数割れした。

 一方で躍進したのは渡辺善美党首率いる「みんなの党」。

 「みんなの党」が躍進した理由については、他でもいろいろ語られているので、ここではあえては述べない。特筆すべきは、いわゆる「タレント候補」の擁立を一切せず、10の議席を勝ち取ったことだ。

 候補者にどのような人物を擁立するかは、「その政党のレベル」というより、「その政党が考える国民のレベル」を如実に表していると言える。

 そんな思いで今回の選挙結果を眺めていると、殊のほか「タレント候補」が票を獲得しきれていないという印象だ。 

 たとえば、選挙番組の放映開始早々に「当確」マークが出た谷亮子。圧倒的知名度ゆえにぶっちぎりの得票かと思いきや、最終的には民主党の比例区でジャーナリストの有田芳生が37万票と谷亮子35万票を上回っていた。

 あとは自民党から三原じゅん子が当選したくらい(得票数は16.8万票)。スポーツ新聞の芸能欄を賑わせたタレント議員は、軒並み討ち死にだ。

 選挙区では大阪府の岡部まり。61.8万票獲得したものの4位で落選、安倍元総理のおひざ元山口県では原田大二郎は25.6万票を獲得したものの安倍元総理の実弟に敵わず落選。

 そのほかの比例区候補は、まったく歯が立たず。民主党から立候補した池谷幸男は5.4万票、桂きん枝は4.8万票、庄野真代は4.3万票、岡崎友紀は3.5万票で落選。

 自民でも女子プロレスラーの神取忍は3.2万票、田島美和は1.4万票にとどまり落選した。

 そういえば、プロ野球界からは秋田選挙区で石井浩郎(自民党)が当選したものの、巨人軍の花形選手であった中畑清(たちあがれ日本)、堀内恒夫(自民党)は、ともに一歩及ばずも落選。

 以上のように、今回のタレント議員落選からわかるのは、「国民はそこまで馬鹿じゃない。」、ということだ(谷亮子に投票した人を除く)。

 これに懲りず、またタレントを擁立する政党が現れたら、「馬鹿にするな!」と叫ぼうではないか!

 そういえば、「たちあがれ日本」から立候補した杉村太蔵君はわずか3.1万票の得票にとどまり、あえなく落選。

 「骨太な候補者」を擁立した「みんなの党」にくらべ、「たちあがれ」なかった原因は、こんなところにあるのでは?

↓「いよっ!その通り!」と思ったら、下記へのクリックお願いします。

拍手する

↓「なかなか鋭いね!」と思ったら、下記にもクリックを!

にほんブログ村 士業ブログ 中小企業診断士へ
にほんブログ村

『中小企業診断士えんさん』の公式サイトはこちら

http://www.kuon-manage.jp

より以前の記事一覧

フォト
2015年12月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    

最近のトラックバック

無料ブログはココログ