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2010年7月21日 (水)

電子書籍にルビ機能は必要か?

iPadの大ヒットによって、にわかに活気付いてきた「電子書籍市場」。

少なくとも、日本国内におけるiPadのヒットは、必ずしも「電子書籍」ではないのだが、国内メーカー各社はiPadヒットによって「電子書籍」市場の拡大が本格化する、と見たようだ。

昨日は、シャープが電子書籍事業に本格参入することを発表、そのデモ機のお披露目をした。

『電子書籍 シャープも本格参戦 ソフト&ハード アップル追撃』

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100720-00000035-fsi-bus_all

この機種のウリは。電子書籍フォーマット「XMDF」を動画や音声に対応させた「次世代XMDF」。

アマゾンの「キンドル」など海外の電子書籍フォーマットは「EPUB」で、北米ではこれがデファクトスタンダード(事実上の標準)になっていると言う。

一方「XMDF」は、シャープが開発した電子書籍フォーマットで、縦書き表現やルビ、禁則処理などに対応し、携帯電話を中心に7000万台以上の端末に搭載されているという。

 このフォーマットの件と、「大日本印刷や凸版印刷などの大手印刷会社や出版大手、毎日新聞社や日本経済新聞社、西日本新聞社など新聞大手と連携してコンテンツの供給体制をつくる構え」との記事を見ると、今回のシャープの新製品は、国内市場を主軸に考えられている様子。携帯電話同様に「ガラパゴス化」に陥ってしまわないか、懸念されるところだ。

そもそもシャープら日本メーカーが電子書籍のフォーマットとして「XMDF」にこだわるのは、現段階で「電子書籍」を「単なる本の電子化」と捉えているのではないだろうか。

難しい漢字・熟語の読みがわからない場合、書籍では「ルビ」という形式で対応したが、電子書籍においても「ルビ」を採用する必然性はない。

むしろ、その単語を指先でタッチすると、読み方や意味が表示されるなど、電子媒体ならではの方法で対応する、そうした柔軟な発想が必要なのではないだろうか。

歴史を紐解いてみると、新たな媒体が登場した萌芽の時期は、旧来のものの「丸写し」から始まり、その後独自の進化を遂げている。

例えば「映画」。初めは周りの映像を単に「撮影」するだけであったが、フィルムを切り貼りして別々に撮った映像があたかも同時に撮影したように見える「モンタージュ技法」が確立され、映画の表現方法は大きく飛躍した。

例えば「レコード」。当初はコンサートホールでの演奏を単に「録音」するだけだったが、こちらも「マルチトラックレコーディング」技術が確立し、 レコードならではの表現方法が確立された。

例えば「テレビ」。昔の演芸番組は、単なる「寄席」のネタをそのままテレビカメラの前で演るだけだったが、その後テレビ独自の「お笑い番組」、「バラエティ番組」が発展した。

このあたりについては、すでに引退した上岡龍太郎が詳しく述べている。

このように考えると、「電子書籍」も単なる本の丸写しではなく、独自の発展があると考えるのが当然だ。

電子書籍における先駆け的取組みとして、村上龍は新作「歌うクジラ」をiPadで先行して発売、オープニング場面では書籍では表現できないような、新たな表現方法を付け加えている。

何はともあれ、まだまだ始まったばかりの「電子書籍」。これを新たなビジネスとして軌道に乗せるかどうかは、旧来の「書籍」の延長と考えるのか、はたまた「新たな表現媒体の登場」と考えるのか、そこが分かれ目になってくるような気がする。

今後も、「電子書籍」とその周辺ビジネスに、ぜひ注目していきたい。

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2010年7月14日 (水)

民主党は本当に大敗したのか?

 7月11日夜、選挙番組をはしごしてみていて気になったことがあった。

 それは、私が投票した選挙区である岐阜県の議員定数が2名なのに対し、三重県が1名である、ということだ。

 気になったので、岐阜県・三重県の人口をウィキペデイアで調べてみたら、岐阜県は208万人に対し三重県は185万人と、その差は1割程度だ。

 さらに気になって調べてみたら、栃木県の人口は201万人なのに1人区。わずか3万人の人口差で、岐阜県は2名の国会議員の送り込めるに対し、ほとんど人口の変わらない栃木県は1名しか送り込めない。

 ちなみに現在、一番人口の少ない県は鳥取県で59万人、お隣の島根県は72万人。二つの県を合わせて約130万人と、2県を合わせても栃木県よりも遥かに少ないのに2名の国会議員を送り込める。

 いわゆる「1票の格差」を改めて実感した訳だが、それが今回吉と出たのが、自民党。1人区で圧勝した自民党は、得票数では民主党を下回っていたにもかかわらず(選挙区において自民33%に対し、民主39%)、議席数では民主を上回る結果となった(選挙区において自民38議席、民主29議席)。

 今回、民主党が「敗北」したと報じられるものの、自民党は決して喜べる数字ではない。

参考) http://blog.livedoor.jp/nihonkokukenpou/archives/51417231.html

 こんな結果になるくらいなら、なぜ民主党はこんな状態の選挙制度を放置しておいたのか?

 それは前回の衆議院選挙で、民主党は自民党以上においしい思いをしてきたからである。

 昨年の衆議院選挙、民主党は300を超える議席数を獲得し、まさに「圧勝」した。しかし選挙区での得票率をみると47.4%にもかかわらず、議席占有率は7割を超え(73.7%)、一方自民党は「大敗」と報じられたものの38.6%の得票率、しかし議席占有率は21.3%にとどまった。

参考)http://blog.livedoor.jp/nihonkokukenpou/archives/51238905.html

 中日の落合博満監督は、「10対0でも1対0でも勝ちは勝ち」とよく言うが、ある試合で大負けしても僅差で勝てば取り戻せる。

 事実、2008年の成績は失点が得点を上回っていたにもかかわらず(得点535、失点556)、貯金3でシーズンを終えた。

 野球の場合は、ルールの性質上「采配の妙」と納得できるが、選挙は国民1人ひとりの「民意」を正しく反映するのがあるべき姿だ。

 そう考えると、前回の民主党の歴史的な大勝も、今回の民主党の敗北(なかには「大敗」という表現も目にする)も、歪んだ選挙制度がもたらした結果である。

 したがって、民主党執行部も県連も、「首相が消費税を言い出したから・・・」と未練がましいことをいうのではなく、「民意」が正しく反映される選挙制度の構築に目を向けるべきではないだろうか? 

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2010年7月12日 (月)

「消費税」で負けた?

 またまた参議院選の話題。

 民主党の「敗北」について、「消費税を持ち出したから」という声は根強い。

 しかし、(得票数では第一党ではないものの)一応今回もっとも多く議席を獲得したのは、「消費税10%アップ」を明言した自民党。

 一方で、「何が何でも消費税アップは許さない!」と声高に叫んだ共産党、国民新党、社会党は惨敗だ。

 「もろ手を挙げて消費税アップを歓迎!」という人はいないものの、「財政再建なんかしったこっちゃない、何が何でも消費税反対!」という人も今では少数派、ということだろう。

 城繁幸は今回の選挙について、「選挙結果についてコメントを求められたが、特に話すことが無くて困った。」といいつつも、「もはや消費税議論はタブーではなくなった」、「社民、共産、国民新党の惨敗を見ても分かる通り、誰も再分配強化やバラマキは 望んではいない」と分析している。

Joe's labo 『今回の選挙から見えてきたもの』

http://blog.goo.ne.jp/jyoshige/e/939f018bcfcc77e3bcb99b53beb19919

 今日のNHK討論番組でもそうだが、マスコミは好んで「消費税反対」を庶民の声として安直に取り上げる。そしてビジョンのない政党は、そうしたマスコミに揺さぶられて「消費税は選挙ではタブーだ」、と口を閉ざしてしまう。

 そんな悪循環を振り払い、反対派も賛成派も、ぜひ建設的な議論を行ってもらいたいものだ。

参考)『菅政権を問う-1 選挙戦術で消費税論議をひっこめるなかれ』

http://noir-kuon.cocolog-nifty.com/blog/2010/07/post-881c.html

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安易なタレント候補の擁立は通じない!

 参議院選挙が終わった。

 本日のニュースでは「民主党敗北」が共通ワード。

 公約の目玉であった、「子ども手当」、「高校無償化」、「農家の戸別所得補償制度」を駆け込み実施した甲斐もなく過半数割れした。

 一方で躍進したのは渡辺善美党首率いる「みんなの党」。

 「みんなの党」が躍進した理由については、他でもいろいろ語られているので、ここではあえては述べない。特筆すべきは、いわゆる「タレント候補」の擁立を一切せず、10の議席を勝ち取ったことだ。

 候補者にどのような人物を擁立するかは、「その政党のレベル」というより、「その政党が考える国民のレベル」を如実に表していると言える。

 そんな思いで今回の選挙結果を眺めていると、殊のほか「タレント候補」が票を獲得しきれていないという印象だ。 

 たとえば、選挙番組の放映開始早々に「当確」マークが出た谷亮子。圧倒的知名度ゆえにぶっちぎりの得票かと思いきや、最終的には民主党の比例区でジャーナリストの有田芳生が37万票と谷亮子35万票を上回っていた。

 あとは自民党から三原じゅん子が当選したくらい(得票数は16.8万票)。スポーツ新聞の芸能欄を賑わせたタレント議員は、軒並み討ち死にだ。

 選挙区では大阪府の岡部まり。61.8万票獲得したものの4位で落選、安倍元総理のおひざ元山口県では原田大二郎は25.6万票を獲得したものの安倍元総理の実弟に敵わず落選。

 そのほかの比例区候補は、まったく歯が立たず。民主党から立候補した池谷幸男は5.4万票、桂きん枝は4.8万票、庄野真代は4.3万票、岡崎友紀は3.5万票で落選。

 自民でも女子プロレスラーの神取忍は3.2万票、田島美和は1.4万票にとどまり落選した。

 そういえば、プロ野球界からは秋田選挙区で石井浩郎(自民党)が当選したものの、巨人軍の花形選手であった中畑清(たちあがれ日本)、堀内恒夫(自民党)は、ともに一歩及ばずも落選。

 以上のように、今回のタレント議員落選からわかるのは、「国民はそこまで馬鹿じゃない。」、ということだ(谷亮子に投票した人を除く)。

 これに懲りず、またタレントを擁立する政党が現れたら、「馬鹿にするな!」と叫ぼうではないか!

 そういえば、「たちあがれ日本」から立候補した杉村太蔵君はわずか3.1万票の得票にとどまり、あえなく落選。

 「骨太な候補者」を擁立した「みんなの党」にくらべ、「たちあがれ」なかった原因は、こんなところにあるのでは?

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2010年7月10日 (土)

菅政権を問う‐3 東国原知事、ついにブチ切れ!

 明日は参院選、しかもまだ口蹄疫は終息していないにもかかわらず、東国原知事の堪忍袋の緒がついに切れてしまった。

 口蹄疫の発生が確認された4月20日から今日まで、国と県の間で様々な衝突があったことは容易に推察される。「国に言いたいことは山ほどあるが、今はガマンの時」と、腹に収めていた東国原知事だが、さすがに今回は我慢ならなかったようだ。

 直接のきっかけとなったのは、終息の兆しが見え始めた7月4日、2週間ぶりに宮崎市で口蹄疫の疑似患畜が発見されたことに対する山田正彦農林水産大臣の発言。

 「他県には絶対飛び火させない」、という思いで消毒・防疫に努めてきた宮崎県の人たち。そして「断腸の思い」でワクチン接種を受け入れ、育ててきた家畜の殺処分を受け入れた畜産業者の方々・・・。

 そんな宮崎県の必死の思いをどこまで知ってか知らずか、山田正彦農相は「国家的な封じ込めに対する危機意識が、県に足りないのではないか」と切り捨てた。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100707-00000031-san-bus_all

 さらには、貴重な種牛を抱え、頑として殺処分を前提としたワクチン接種を拒否する畜産業者に対して、有無を言わせず「殺処分せよ」という姿勢。

 東国原知事は、高鍋町のこの業者と会談した結果、県保有とすることで、なんとか殺処分を回避できないか、特例措置を国に求めているが、国は殺処分の方針を見直すつもりはないようだ。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100708-00000032-san-soci

 この件に関しては、心情的なこともさることながら、現在すでに周辺地域は沈静化に向かっている中で(この農場から半径14㎞には一切の畜産がいない状況)、感染拡大防止のための措置であるワクチン接種に、何の意味があるのか、ということも考えなければならない。

 以下、東国原知事のブログから、ポイントを引用しよう。

『国家防疫』 2010.07.09

http://ameblo.jp/higashi-blog/

「新聞等によると山田農水相が

 ①「口蹄疫の問題は第一義的には県に責任がある」

 ②「宮崎県は口蹄疫という国家的危機管理に対する意識があまりにもなさすぎる」

 ③「県の甘さがこれだけの被害を生んだと言ってもいいのではないか」

 等の発言をされているらしい。これが本当なら、極めて残念なことである。

 これまで国や自治体等と連携・協力・協働し、口蹄疫対策に全力で取り組んで来ただけに、俄かに信じられない発言である。」

 「そもそも、広域災害や法定伝染病等は国家的危機管理の問題である。それが世界の常識である。広域災害や法定伝染病を地方の責任だという国家がどこにあるだろうか? 口蹄疫対策等も諸外国では、国の食糧管理・国家経済全体に及ぶ・バイオテロ等との関連もあり、国家の責任において対策がなされている。」

 赤松広隆前農相は口蹄疫問題を放ったらかして外遊に出かけた、発生から約1ヶ月経ってようやく国の対k差う本部が県に設置された、といった国としての対策の遅れを棚に上げて、2週間ぶりに疑似患畜が発見されて「県は危機意識が足りない。」とは、よく言えたものである。

 「②の「国家的危機管理に対する県の意識」を言うのであれば、国はどうか? 

 大体、こんな前代未聞の非常事態の中、選挙を強行するという感覚・神経が信じられない。蔓延の主な原因は、人・モノ・車の移動である。選挙ではそれらが最も活発になる。法律的には数週間は延期出来た筈である。

 それでも、慌てて6月24日に公示され、7月4日に新たな発生があった。6月19日以降、新たな発生は無かったのに・・・・・・・・・このお陰で、7月16日に非常事態宣言解除出来る筈が、27日に延びた。

 新たな発生は、別に選挙の所為では無いと信じたいが(感染ルート調査で、もし選挙運動が原因とされたら、一体どうなさるおつもりか?)、人・モノ・車が激しく行き交う選挙で口蹄疫が蔓延しないか? 地元は、戦々恐々とし、毎日生きた心地がしない。

 最も、人・モノ・車が激しく動くとされる明日の投票日が山場である。」

 少なくとも、西都市における飛び火感染は、国が定めた「半径10kmから20㎞を家畜の空白地帯にする」という方針のもと、処分場まで行き交うトラックの移動が増加したことが原因と推測されている。鹿児島県までも震撼させた都城市の飛び火感染も、同様の原因である可能性は高い(と、個人的に思う)。

 そして今回の2週間ぶりの飛び火感染、これが選挙の早期敢行が原因だとすれば(まだ特定はできていない)、危機意識が薄いのはむしろ国の方だという東国原知事の主張はうなずける。

 「大体、薦田氏の家(種雄牛6頭がいる)から半径14km以内には、もう家畜はいない。薦田氏の種雄牛は感染していない(目視検査)のに、今それがどうして「蔓延拡大を防げない止むを得ない状態」なのだろうか?

 状況が刻一刻と変化する中、5月20日前後時点の蔓延状況に遡及して平等に網掛けされるべきという法の指摘を疑問視する必要もあろう。」

 「発生農家さんや周辺住民、県民の皆様、農業関係団体、関係組織、国・県・自治体の職員、隣県や県外から応援を頂いた多くの方々等の賢明・必死の努力・ご尽力によって、口蹄疫は宮崎県から一歩も出ていない。

 このことは高く評価されてしかるべきだと思う。「宮崎県から出ていないのは奇跡である」と多くの専門家の方々も仰っておられる。

 皆様のそんな頑張りに対して、よくそんなことが言えるものだ。呆れる。これまで国とも一体となって頑張って来たのではないのか?」

 このように、自分自身というより宮崎県民への侮辱に対して激しい怒りをぶつけながら、後半では民間保有の種牛の取り扱いの協議に関して、山田正彦農相の行動に疑問をぶつける。

 「ここのところずっと、山田農水相に面会を申し込んでいたが、「会いたくない」と断られていた。「事務方とは会ってもいい」と訳の分からないことを仰るので、農水相が選挙運動・移動途中、事務方がわざわざ何時間もかけて熊本空港まで会いに行った。が、答えはけんもほろろであった。

 大体、こちらが「会いたい・どこへでも行く・話を聞いて頂きたい」と言っているのに、「会わない」というのは、大臣の態度としてどうなのか?」

 このような山田正彦農相の態度に耐えかねて、リスクの高い行動をあえて取った東国原知事。こうした行動には、もちろん慎重な声もあったようだ。

 「県の事務方は、「今後のこともあるので、余り国と対立はしたくない」と言う。当たり前である。出来れば、衝突などは避けたい。だから、穏便に話し合おうとしているのであるが、国(農水相)がそういう態勢・姿勢では無いのだ。

 国と地方は上下主従の関係ではなく、対等協力の関係では無かったのか?

 僕が、国に対して、意見・提言・文句を言ったからといって、今後の復興対策や地域再生の支援が打ち切られたり、削減されたりしたら、その時は、もっと大きな声を上げて行かざるを得ない。もしそういうことがあるなら、あらゆる機会を通じて、国の姿勢を指摘・糾弾・情報公開して行かざるを得ない。」

 上記に述べてあるように、まだ口蹄疫が終息していないこのタイミングで、国を批判することにはリスクがある。しかし、「自重すべし」という思いを抑えきれほど、山田正彦農相の今回の発言や、種牛救済をめぐるやりとりは、腹に据えかねるものであったのだろう(「糾弾」の文字があるくらいだ)。

 ついでながら、菅直人首相に至っては、「就任直後に宮崎県の口蹄(こうてい)疫の現場に出かけました。これを100%とまではいきませんが今、かなり押さえ込むことである程度の成果が生まれつつあると思っております。」

 と、まだ終息していないにもかかわらず、口蹄疫対応を積極的評価の要素に組み入れている。飽きれるほかはない。

『菅首相、政権1カ月「合格点いただける」』

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100708-00000595-san-pol

 このブログでも以前書いたとおり、菅首相が宮崎訪問したのはわずか3時間半。夕方には東京に戻って新宿で街頭演説をしている。あの”ポーズだけ”の宮崎訪問を評価してくれとは、彼の口蹄疫問題にたいする認識の度合いがうかがいしれる。

 いずれにしても、これから東国原知事による現政権の批判の度合いを強めることだろう。彼のそんなリスキーな行動に対して民主党政権は、くれぐれも今後の復興対策や地域再生の支援の打ち切りや削減という行動に出ないことを、心から願うばかりである。

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菅政権を問う‐2 「民」から「官」へのなれの果て

 このブログで一時期、集中的に論じてきた問題といえば、「かんぽの宿」問題。

 売り手と買い手が合意した価格で形成された119億円という事業売却価額に対し、当時の総務大臣であった鳩山邦夫議員(いま何やってんだ?この人。)が不動産価格との区別もつかずにイチャモンをつけ、白紙撤回させてしまった問題である。

 民主党政権になってからはご存じの通り、郵政民営化に反対する国民新党との連立政権を組んで、「小泉・竹中路線」を否定、「かんぽの宿」事業の売却は事実上棚上げとなってしまった。

 その後の民主党が行う「郵政民営化の見直し」は首をかしげることばかり。その最たるものは、日本郵政の社長に元大蔵官僚斎藤次郎氏を起用したことである。

 日ごろ「天下り根絶」を唱えていた民主党自身が「天下り」を実質容認し、さらに「官から民へ」から逆行する人事に首をかしげたものは少なくない。

 この人事との直接の因果関係は定かでないが、今回の「日通ペリカン便」との経営統合に伴って「ゆうパック遅配問題」が勃発した。

 郵便事業会によると、「従業員の不慣れなどから荷物をさばききれず、遅配が発生した。」とのことだが、そもそもシステムやオペレーションの違いによる従業員の不慣れは、当初から見込むべきこと。システム統合のみならず、オペレーションの統合も作業計画に落とし込むのが常識である。

 しかも敢行されたのがお中元シーズン。このあたりの判断のまずさも、「お役所体質」が招いたものと言わざるを得ない。

 このように、直接のお客様のみならず、「ゆうパック」そのものの信頼感が問われる事態の中、飽きれたことにJP労組は遅配気にせず選挙運動を続行していたという。

『JP労組、遅配気にせず選挙運動を続行』

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100708-00000502-san-pol

 このように、「官から民へ」の流れを逆行した悪い面が、象徴的に顕在化した今回の「ゆうパック遅配問題」。

 果たして、「郵政民営化」の時計の針を戻すことが妥当なことなのか疑問符がつく中、民主党は選挙戦を有利に進めるため、郵政改革法案について「9月の臨時国会で速やかに成立させる」と全国郵便局長会あてに文書を送付していたことが判明した。

『郵政法案「9月国会で成立」=民主幹事長が局長会に文書』

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100708-00000079-jij-pol

 選挙戦、そして政局を有利に進めるために、国民の利益が損なわれても構わない。仮に民主党がそう考えているのであれば、大いに問題であると言わざるを得ない。

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菅政権を問う-1 選挙戦術で消費税論議をひっこめるなかれ

 いよいよ明日は参議院選挙投票日。菅政権、というより民主党政権への評価がつきつけられる歴史的な日となるだろう。

 前回、前々回のブログでも記したとおり、菅直人首相が6月17日のマニフェスト発表会見で、「自民党の掲げた10%を一つの参考にする」と発言して以来、今回の参院選の焦点が消費税一色に染まってしまった感がある。

 その後、旗色が悪くなると見るや、地方遊説で「所得が○万円以下の人には還付する。」と明言して大衆の歓心を買おうとするも、行く先々で数字が異なり、根拠なしのリップサービスであることが見抜かれ、逆に支持率を落とす羽目になった。

 そしてついに本日、新聞広告で「唐突で説明不足だった」と表明し、昨日の遊説では「次の衆院選までは、1円たりとも上げない」と明言するに至っている。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100709-00000106-jij-pol

 今回個人的に問題にしたいのは、「消費税増税」の是非というよりも、菅政権が財政再建に対してどのようなビジョンを持ち、その中で消費税をどのように位置付けているかということである。

 しかし、一連の発言を見る限り、消費税に対する彼の発言は後退する一方であり、消費税も含めた財政再建に関する確固たるビジョンが、そもそもなかった、と言わざるを得ない。

 本日の日経新聞によると、民主党はこのように表明している。

「消費税協議、超党派で」 

つまり、「これから考えます。」ということか。

 タレントやスポーツ界出身の新人議員が当選の際、「これから勉強します。」といって反感を買うことがしばしばあるが、政権とって1年が経とうとしている政党が、「これから勉強します。」では困ったものだ。

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2010年7月 7日 (水)

詭弁者小野善康をブレーンに仰ぐ菅政権の危うさ

 選挙戦の高まりを見せることなく、参院選にむけた選挙戦もはや終盤。

 昨日の夕方は、ジャイアンツのユニフォームを模したTシャツ隊に混じって、「たちあがれ日本」の中畑清氏が名駅前で演説していた。

Dscf2215

 そんな参院選、良くも悪くも争点が消費税に集約されてしまった感がある。

 「消費税の増税も視野に入れた財政健全化」が、重要な課題であることは間違いない。しかし、普天間問題を含めた外交・防衛、子ども手当てなど民主党マニフェストの是非の再点検など議論すべき点は多々あるにもかかわらず、一つのボールに群がる小学生のサッカーのような状態は、いただけない。

 いずれにしても、「消費税率10%アップ」はすっかり引っ込めた感がある菅政権ではあるが、菅首相が所信表明演説で強調していた「強い経済、強い財政、強い社会保障」が、この政権の経済・財政政策における骨子というのは、間違いなかろう。

 これを裏で支えているのが、菅直人のブレーンといわれる経済学者、小野善康氏である。菅直人首相が連発する、「第三の道」とは、彼が提唱した理論である。

『民主党は何のために消費税を10%に引き上げるのか 

 ~菅首相ブレーンの小野善康・大阪大学教授に聞く 』

http://diamond.jp/articles/-/8668

 小野善康氏によると、「第一の道」は国債などを発行して公共事業を実施し、雇用増加と消費増加を図るもの、一方「第三の道」は、増税して医療・介護・環境分野などを育成し、雇用増加と消費増加を図るもの、としている。

 「第一の道」、「第三の道」のいずれも、政府が雇用を創出することで消費意欲を喚起する、という点では同じではないか、という印象を持つが、

 小野氏の理論(詭弁?)によると、「政府は、自分の懐に入れない、全額雇用対策に回す、と宣言すべきだ。人は必ず雇用されるとわかっていて、なおかつ実際に雇用されれば、消費は増える。」

 とのことだ。「人が必ず雇用されるとわかっている」状態とは、20世紀に東側の世界が実験した(まだ東アジアの某国では実験中)の、「社会主義国家」に他ならないのではないか?

 そして、この壮大な実験は、1990年代を迎えようとするときに崩壊し、すでに世界史的に「失敗であった」というのが共通認識だ。

 にもかかわらず、またこうした理論が顔を出し、なおかつ政府の中枢に影響を及ぼす、というのは看過できない事態だ。

 また、菅首相は「強い社会保障」の実現というが、根本的な方針転換がなければ、医療・介護分野などの産業が成長するということは、それだけ政府の支出が増えることにつながる。

 こうした懸念に菅直人首相は、スローガンのように「強い経済、強い財政、強い社会保障」と唱えるだけで、(少なくとも私の知る限り)どのように財政健全化と強い社会保障を両立させるのか、明らかにしているとは言い難い。

 上記記事のインタビュアーも、

 「政府事業を行うのは、「第一の道」も同じだ。「第三の道」の違いは、道路建設などの公共事業ではなく、介護・医療・環境などの成長分野で政府事業を行うことか。」と問い質しているが、これに対して小野氏は

 「重要なのは、誰にも成長分野など分からない、ということだ。私にも、分からない。政府にも分からない。だから、どんな分野におカネを使ってほしいのか、政治家は国民に聞くことこそが大事だ。その多数決で判断すればいい。道路が必要だという人が多ければ、道路を作ればいい。」

 と、何が具体的な成長分野なのかの明言を避けている。しかし少なくとも上記発言からわかることは、「どんな分野におカネを使うかは、多数決で決めろ」という点である。

 一見もっともらしい意見だが、現実社会をまったく理解しない学者らしい妄想である。米国のグーグルやアップルの躍進は米国国民の多数決で決まったものか?韓国のサムスン電子の躍進、特定分野への集中投資は、韓国国民の多数決で決まったのか?

 さらに見逃せないのが、小野氏と菅直人首相のいずれも、企業による自由な営利活動を、「第二の道」として敵視していることである。小野氏曰く、

 「第二の道」は、小泉構造改革路線だ。規制緩和を通じて競争を促進し、生産性を向上させ、経済の体質を強化する。つまり、民間企業の効率性を重視し、政府の役割を縮小し、財政はカットする。

 とした上で、上記のような自由な企業活動による経済活性化や、それとともに実現する「小さな政府」に対して否定的な見解を述べ、(「第一の道」と何ら変わりがない)「第三の道」を提唱している。

 菅直人もこれに毒されたのか、若かりし頃から引きずっている「資本家敵視」の思想に基づくものか、日産のカルロス・ゴーン氏を街頭演説でこき下ろしている。

『菅首相 日産ゴーン社長を「首切り上手」と批判』

http://www.j-cast.com/2010/06/21069238.html

 これに対して池田信夫氏は、ゴーン社長を単なる「コストカッター」と断定することに疑問を呈しつつ、「一国の首相が、企業の経営者を名指しで「首切り上手」などというのは、ほとんど名誉毀損である。菅氏はいつもこの嘘を繰り返している。」と、強烈に批判している。

池田信夫blog 『ゴーン社長は「首切り上手」か』

http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51435689.html

 さらに同氏はTwitter上で、

 「菅首相「財政が破綻したとき、誰が困るかご存じですか。あの大金持ちのカルロス・ゴーンさんは、(日本から)いなくなりゃいいんですよ、簡単なんですよ」 http://ow.ly/26zUj

 という菅首相の言葉を引用した上で、

 「リストラで企業を再建した経営者を口をきわめて罵倒する首相に、財政のリストラができるとは思えない。 」

 と菅直人首相の資質そのものに、大いなる疑念を抱いている。

 このように、詭弁を弄する経済学者小野善康氏をブレーンに仰ぎ、彼に共感している菅直人首相。彼がイニシアチブを取る経済政策、財政政策に深い懸念を抱かざるを得ない。

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2010年7月 5日 (月)

菅直人首相に政権与党の自覚はあるか?

 気がつくと、来週日曜日ははや参院選。

 ワールドカップの日本代表が程良いところで敗退してくれたおかげで(こう書くとサッカーファンに怒られるかもしれないが・・・)、ようやく報道も選挙モードになってきた。

 ようやく昨日、各局の報道番組で各党党首が勢ぞろいしての討論が行われたが、菅直人首相はフジテレビ、NHKの番組には出演したものの、続くテレビ朝日の「サンデー・フロントライン」には出演せず。

 野党は軒並み党首が出演したものの、枝野幹事長に任せて自身は街頭演説へ行く始末・・・。

http://www.tv-asahi.co.jp/s-frontline/

 NHKの番組は私も見ていたが、下記の記事とまったく同様の感想を持った。谷垣総裁らが、菅政権が今後どのように財政再建に取り組むのか質問を投げかけても、過去の自民党・公明党政権の責任問題に話をそらし、菅首相自身がどのようなビジョンを持っているのか、番組ではさっぱり伝わってこなかった。

『「あれじゃあ野党の党首だ」…首相、逆質問連発』 

7月4日21時12分配信 読売新聞

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100704-00000629-yom-pol

 思えば菅総理の迷走は、「財政再建に真剣に取り組んでいる」との姿勢を見せようと、「消費税率アップ」に言及したことに始まる。

 しかし、よくよく話を聞いてみると、「自民党の10%を一つの参考にさせてもらう。」、他人のふんどしに乗っかり、自政権でどのように財政再建に取り組むのかは、さっぱり言及せず。

 と思っていたら、消費税は「支持率にマイナスの影響あり」と感じたのか、税率の話はすぐに引っ込め、地方遊説では低所得者への還付を持ち出す始末。彼の頭の中では、一体消費税率アップでどれほどの税収増を見込み、(そもそも現実可能な手続きがあるのか不明だが)還付でのマイナスをどれだけ見込み、それをどこで補おうとしているのだろうか?

 「あまり深入りするとボロが出る」、と思ったのか、「消費税の話を与野党で協議しようというのが、民主党の公約だ」と言う始末。

 谷垣総裁が指摘している通り、少なくとも政権与党として約1年間国政を担ったのであれば、今後の財政再建に向け、どのような歳出をカットし、税収不足をどのように補うのか、そのなかで消費税でどれだけまかなうのか、”腹案”を持っていてしかるべきだろう。

 そのうち、追い込まれると「腹案はあるんです。」、なんて前首相のように言いだすかもしれない。前首相は外交でボロを出し、今回の首相は財政再建でボロを出した。

 しかし前首相と違うのは、現首相は前政権で財務大臣であったということ。在任中、彼は一体何をしていたのやら・・・。

 最後に、菅首相がブレーンにふき込まれて念仏のように唱えている「強い経済、強い財政、強い社会保障」という考えが、いかに空虚に満ちたものであるのか、いくつかのブログを紹介しておくこととしよう。

池田信夫 『「強い社会保障」の虚妄』 

http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51436211.html

前田拓生 『非ケインズ効果を伴わない増税はやめるべき!』 

http://agora-web.jp/archives/1043195.html

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