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2009年10月24日 (土)

ユニクロの強さは『市場の創造』にあり。

 この不況下において「独り勝ち」とも言える好業績を上げているユニクロ(ファーストリテイリング)の会長兼社長である柳井正氏は、経営学の大家、ピータードラッカーを信奉し、彼の著作を繰り返し読んでいるという。かつて、ドラッカーは、企業の目的の中で一番大切な『顧客の創造』であると言ったが、柳井氏はドラッガーのこの言葉を愚直に実行し、現在のような好業績を作り上げている。

 10月23日の日系MJによると、柳井氏は産経新聞のインタビューに対して、以下のような興味深いコメントを発している。

「大半のメーカーは服はファッションがすべてだと考えるがそうでなない。大半の人は服に興味がないし、忙しくて時間もない。服に興味がない人も、ストレスなく服が選べて楽しめるのが、良い服(屋)だと思う。」

 衣料業界に携わっている人は、とかく「消費者の目は肥えている。消費者のニーズを先取りするには、トレンドの最先端を追いかけて「先端的」な商品をつくらなければらない。」と言った呪縛に駆られている。こうした業界の既成概念を超えて、消費者の潜在的なニーズを汲み取り、商品や店づくりを行うユニクロの強さが、今ここで際立っていると言える。

 そんなユニクロを代表する商品といえば、数年前なら「フリース」、最近で言えば「ヒートテック」だが、これらのヒット商品も、ドラッカーの言う『市場の創造』を具現化した商品だ。

 柳井正氏の最新著作『成功は一日で捨て去れ』によると、フリースはもともと登山着として知られていた素材で、防寒着として用いられていたため、色のバリエーションは赤とかダークグリーンに限られていた。それを、原宿という場所でカラーを徹底的にそろえ、プライスも1900円に統一して展開したことによって、大ブームにつながっていったという。

 また、ヒートテックについても、もともとは熟年男性がゴルフをする際の防寒用肌着の素材を改良したものという。常識的ない人であれば、これはスポーツ関連用品と考え、5万点から10万点は売れるだろう、と考えるところを、ユニクロではそんな常識にとらわれずに、様々な付加価値をつけ、適切なプロモーションを展開することによって4年間で6550万枚を売り上げる大ヒット商品となった。

 ここで重要なのは、一つは「ちょっとした考え方の違いで、商品の可能性が広がる、大化けするのではないか」、と考える発想力、そしてその可能性が見えたら、熱意を持って取り組み、大量に作る体制と広告宣伝をどう重点的にやっていくか、という実行力が、成否を左右する、ということである。

 ここ最近、「日本企業はどうして、技術力で勝ちつつも経営で負けるのか?」といったテーマについて、主に家電分野」に関して考えてきた。ユニクロは衣料分野において、「技術を、どう活かせば市場(マーケット、顧客)に受け入れられるか」を考え抜き、さらには「ディフュージョン(普及)までを視野に入れたシナリオ」を描き、これを着実に実行することによって、現在の繁栄を築きあげてきたと言ってよいだろう。

『技術力で勝る日本が、なぜ事業で負けるのか』-2 2009年8月15日 (土)

http://noir-kuon.cocolog-nifty.com/blog/2009/08/post-3593.html

 もっとも、柳井社長はマスコミに「独り勝ち」と礼賛されても浮かれる様子はない。同著においても、「現在のユニクロは独り勝ちとはいえない。単に不況に負けていないだけ」と涼しいものである。『成功は一日で捨て去れ』という題名も、柳井社長の現状に安住しない姿勢を端的に表現している。

 とかく今の世の中、不振の原因を景気や安価な海外製品など外部に求めがちだが、経営者もサラリーマンも、柳井氏にように経営の原点に立ち返り、『市場の創造』について考え抜き、実行することが大切なのではないだろうか。

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「元官僚」で「脱官僚」?

 10月20日、民主党や郵政改革担当の亀井静香の圧力によって、日本郵政の西川善文社長が辞任を表明、翌日には早々に後任社長として元大蔵省事務次官の斎藤次郎氏の内定が決まり、「天下りではないか」との批判が高まっている。

 今回の日本郵政をめぐるゴタゴタについては、「天下り」批判にとどまらず、政府(財務省)が100%株主とはいえ一民間企業に対し、政府の不当なまでに介入してきていることに批判が高まっている(これは、鳩山邦夫総務相時代から言えることだが)。

 そもそも、日本郵政株式会社は、会社法の規定による委員会設置会社であり、取締役の選任に当たっては、指名委員会が決議して決定するものである。さらに、この指名委員会の決定に対し、総務大臣が瑕疵無く開催されたかどうかを審査し、瑕疵がなければ認可を行う、というのが、会社法の規定するプロセスである。

 次期社長人事については、(小沢一郎の意向も反映しているとの噂も取りざたされたが)亀井郵政担当相の独断であり、西川善文社長はもちろんのこと、指名委員会のメンバーである奥田碩委員長(トヨタ自動車取締役相談役) 、牛尾治朗社外取締役(ウシオ電機会長) 、丹羽宇一郎社外取締役(伊藤忠会長)の意向が、反映されているという情報は、まったく聞こえてこない。

 会社法の手続きに則るとすれば、指名委員会が開催され、斎藤氏の次期社長就任が可決または否決されるとのことだが、郵政民営化に逆行するこの社長人事を、果たして現指名委員会のメンバーは承認するだろうか? もし否決された場合、株主である財務省は、指名委員らの処遇をどのようにするつもりであろうか?

 昨日の日経新聞によると経済界からは、ここまで日本郵政に対し国家の介入が続いたことに対し、「この先、人材を出してくれといわれても協力は難しくなる」との不満が出てきているようだ。

 「脱官僚依存」を掲げた民主党だが、「官僚依存」を脱するためには、民間の有能な人材を活用することが不可欠である。それとも、今回の斎藤氏起用の際に詭弁を弄したように、「元官僚」を起用することで「脱官僚依存」を実現しようというのだろうか?

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2009年10月23日 (金)

グダグダ、日本郵政の社長人事

 日本郵政の西川善文社長に圧力をかけ、辞任に追い込んだ鳩山政権。後任に元大蔵省事務次官を登用しておきながら「天下りではない」との詭弁を使っていることに批判が高まっている。
 昨日の日経新聞では、①郵政民営化そのものを逆行させたこと、②西川社長を辞任に追い込み、こともあろうに後任に元官僚を登用したという、2点に関して、識者を通じて批判している。
 ①について、クレディ・スイス証券の白川浩道チーフ・エコノミストは、「郵政民営化が逆戻りし、公的金融が肥大化するリスクが大きい」とした上で、「赤字企業に資金が垂れ流され、国内の産業構造の改革が進まない」との懸念を示している。
 ②については、東大の井堀利宏教授が、「民間の経営者を登用しなかったことに疑問を感じる。」、「これだけ大きな組織を動かすには高い経営手腕が必要だ。」と、元大蔵事務次官の登用に疑問を投げかけている。
 このブログにおける日本郵政の話題といえば、何といっても「かんぽの宿」問題だ。振り返ってみると2月7日のブログにて、「そもそも109億円の”事業価値”と、2400億円の”建設費用”を比較して、安すぎるという批判がそもそもおかしい」と鳩山総務相やマスコミの見解を批判したのが始まりだ。
2009年2月 7日 (土) 『建設費用=資産価値?』
http://noir-kuon.cocolog-nifty.com/blog/2009/02/post-e7b7.html
 改めて確認したところ、合計で何と9回に亘ってこの話題を取り上げてきた。その中で、第三者委員会の調査報告を、何の根拠なく「お手盛り」と断じた鳩山邦夫総務相を批判するとともに、調子に乗って西川社長らを刑事告発した野党(現与党)の行動に対し、「鳩山総務相の認識欠如も問題だが、野党のレベルの低さは、さらに輪をかけてひどい」とのコメントを付け加えたものだ。
2009年6月12日 (金) 『「正義」が事実認識を曇らす危うさ。』
http://noir-kuon.cocolog-nifty.com/blog/2009/06/post-b0fb.html
 今や、そのレベルの低い彼らが与党。これらの与党の動きに対して城繁幸氏は、単純な疑問として、西川善文社長を辞任に追い込んだ点を批判している。
Joe's Labo 『西川社長の辞任理由がよくわからない』 2009-10-20
http://blog.goo.ne.jp/jyoshige/e/e63bbb86bef2fb4e83c7d60b5fa5c974
「日本郵政の西川社長が辞任した。というか実質クビを宣告されたわけだが、そのロジックがよくわからない。かんぽの宿騒動というのは、政治キャンペーンでしかない。平成の大疑獄だとか言ってキャンペーンの片棒担いでいた自称経済学者もいたが、結局何にも出てこなかった。」とした上で、
「問題は、その先のビジョンがいまひとつ見えてこないという点だ。(四社再統合の国民新党案は論外としても)民主党案の郵便局と郵便事業を一緒にすることに、それほど重大な意味があるとは思えない。紙離れが進む中、今の生産性のままでは、将来的にこれらの事業が赤字になるのは確実であり、税金で支えることになるだろう。まさに第二のJALである。」
  と、「ビジョン」なき民主党を厳しく批判している。最後に城氏は、「今後、まともなビジョンが示せない場合、鳩山兄弟と亀井大臣と、あとついでに森永卓郎は全財産を供出して簡保の宿を買い取るべきだ。」と皮肉っている。私も大いに同感だが、この与党の暴走は、単に「かんぽの宿」事業の赤字では済まない負債を、将来われわれは背負うことになりかねない。この点に関し、池田信夫氏は、以下のような懸念を示している。
 「今回の日本郵政の「見直し」と社長人事は、この改革を白紙に戻し、郵貯をバラマキ財政の資金源に逆戻りさせるものだ。概算要求で95兆円(実質97兆円以上)にのぼる史上最大の予算は財政破綻のリスクを増しているが、「日銀の独立性」が高いため、国債を日銀に引き受けさせることには限界がある。他方、日本郵政の連結総資産327兆円の8割は国債で運用されているが、資産を100%国債にすれば、あと65兆円買い増すことができる。
 しかし日本郵政の企業としての自立をめざしていた西川社長は、それを拒否するだろう。「国債バブル」が崩壊して国債価格が暴落したら、日本郵政の経営も破綻するからだ。こういうとき、かつて「自分の財布」として財投を使っていた大物次官が社長なら、両方の財布をあやつって莫大な国債をうまく引き受けてくれるだろう。これによって短期的には財政破綻を回避できるが、郵政は完全に国営化され、財投改革も白紙に戻される。」
池田信夫blog 『「民から官へ」の逆転が始まった』 2009-10-22
http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/139e435496b4fa7cd15914687ae80789
一部から、単なる「アンチ自民」の寄り集まりだと批判されてきた民主党。日本郵政の人事問題をめぐるゴタゴタをみる限りでは、その批判は当たっているといわざるを得ない。果たして民主党は、「ビジョン」を示して日本郵政問題に着地点を見出せるか?民主党の政権運営に、今まで以上に注視する必要がありそうだ。

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2009年10月18日 (日)

サムスンに学ぶ。

 昨年からの「ネットブック」ブームによって、日本国内でも一気に知名度を上げた台湾のPCメーカーAcer(エイサー)が、何と世界シェアで2位を獲得した。

 2009年10月15日の網易科技によると、「米国のIT市場調査会社IDCによる今年第3四半期の世界PC市場に関する調査報告から、PC出荷台数で台湾のエイサー(Acer)が初めて米デル(Dell)を抜き世界第2位になったことが分かったとロイター通信が報じた。1位は依然として米ヒューレット・パッカード(HP)だった。」とのことだ。

台湾エイサーが米デル抜き世界2位のPCメーカーに―米調査
10月16日14時47分配信 Record China

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091016-00000016-rcdc-cn

 本日の日経新聞には、エイサーグループCEOの王振堂氏のインタビューが掲載されていた。記事によると、エイサーは生産を外部委託し中核技術は持っていないが、「決断の早さ」が最大の強みとなっている、とのことだ。幹部の数を最大5人にするなど組織を簡略化し、消費者の要求に対し、素早い決断で応えていることが、現在の躍進の原動力となっている。

 ここ最近、「日本企業は技術で勝って、なぜ経営で負けるのか?」をテーマにした書籍をいくつか読んで、そのポイントをブログに書き記しているが、今回は「日本企業に技術で負けて、経営に勝つ」企業側の本を読んでみた。

参考ブログ)

『ものづくり敗戦』 2009年7月29日 (水)

http://noir-kuon.cocolog-nifty.com/blog/2009/07/post-8ba4.html

『技術力で勝る日本が、なぜ事業で負けるのか』-2 2009年8月15日 (土)

http://noir-kuon.cocolog-nifty.com/blog/2009/08/post-3593.html

世界不況を生き抜く 新・企業戦略 2009年9月23日 (水)

http://noir-kuon.cocolog-nifty.com/blog/2009/09/post-33fe.html

 日本企業に「技術で負けて経営で勝つ」企業の代表と言えば、何といっても韓国のサムスン電子(以下、サムスン)である。2006年の統計によると、サムスンはエレクトロニクスのグローバルシェアにおいて、液晶テレビ、VTR、DRAM分野で世界第一位、ブラウン管テレビ、携帯電話、電子レンジ、冷蔵庫、洗濯機分野で第二位、プラズマテレビ、DVDレコーダー、エアコンで第3位を勝ち取っている。

 9月20日に発売された『危機の経営』は、「失敗学」で有名な畑中洋太郎氏と、かつてサムスンで10年間常務理事を務めた吉川良三氏の共著だ。吉川氏が、かつて経営危機に陥ったサムスンが大躍進を遂げるまでの要因を、内部にいた人間だからこそ知りうる情報も交えて、的確に分析しつつ、畑中氏がさらに俯瞰的な視点で分析をする、という体裁をとっており、非常に興味深い内容となっている。

以下、「へぇ~」と思った点を抜粋。

・日本のものづくりは、確かに今も「高い技術力」を売りにしているが、技術の定義を「社会から求めていることを実現するための手段」と考えた場合、「世界のどこの市場でも、最も選ばれているわけではない」という現実がある。まず考えるべきは、「新興国用に売る製品を作る技術」が、われわれに本当にあるのか、ということ。

・日本の多くの企業が、「自分たちは技術力がある」と思い込んでいることは、一種の傲慢である。サムスンや(20万円台で乗用車を販売した)タタ自動車のような、新興国市場向けの安価な製品を、ビジネスを成立させることも含めてつくる技術力は、今の日本企業にはない。そのことを、私たちは謙虚に認めることである。新興国市場への進出は、決して「安ものをつくること」ではない。

・技術力で劣るサムスンが世界市場で優位に立つことができたのは、記述のキャッチアップが速い上に、その使い方が上手いからである。本当に「その地域の消費者が求めていることを形」にするため、「地域専門家」は徹底的にその国に入り込み、文化や人の好み・考え方の深いところま理解することで、戦略的なマーケティング活動を展開できるのである。

・「世界中でほぼ同じものを売る」というやり方は、経済力のある一部の先進国の消費者には通用するが、これでは本当の意味でのグローバル化に対応しているとはいえない。その地域の消費者が本当に望んでいる要素を備えている製品を提供するのが、真のグローバル化である。

・海外でビジネスを成功させるためには、きちんと現地に行って、その場所の文化を知ることまでを含めた現地調査が大事。日本流の「良い物をつくれば売れる」というやり方では、世界市場で生き残っていくことは難しい。

・日本のものづくり企業は、性能で勝負してきたこともあって、どこの会社も生産現場の声が強くなっており、材料や性能にこだわるあまり「過剰品質」になって製造コストが必要以上に高くなっている。

・「品質」とは、「性能」「機能」「デザイン」「サービス」など、「『価格』以外の製品の関わる属性すべて」である。「品質」と言えば、「モノの品質」しか取り上げない日本の考え方は歪(いびつ)である。

・デジタルものづくりの時代、モノ中心のイノベーションは、利益の源泉にならない。多種多様な人たちが集まっている市場の一つ一つの声に、真摯に耳を傾け、それを製品化させたことが、サムスンの躍進につながったのである。

・サムスン会長は「人の心を動かすのはデザインである」といった。例えば同じテレビでも多種多様なデザインの製品を用意することが、世界トップレベルのシェア獲得を誇る、原動力の一つとなっている。

・「自分が生き残れるのかどうか」を突き詰めて考えるのが、本当の危機意識。「今回の不況はいつ終わるのか?」などと質問する某大企業の役員は、「景気が回復すれば自分の会社の業績も持ち直す」という思考回路をもっており、本当の危機意識を持っているとは言えない。 

 といったように、新興国の中間層が圧倒的な「ボリュームゾーン」として成長することが見込まれる今後において、日本の家電メーカーや自動車メーカーが”サムスン流”に学ぶ点が相当に多いのは間違いない。もちろん、躍進著しいサムスンもアキレス腱がないわけではない。『ソニーVSサムスン』によると、3つの内在的な危機を指摘している。

1.少数の経営者が誤った判断したときに、けん制すべき手段がない、「行き過ぎた中央集権」。  

2.組織の疲労度が蓄積している上、「恐怖経営」とまで呼ばれる企業文化がある。

3.想像力の不在。サムスンは、後発者としての利点を十分活用し、模倣と学習を通じて発展してきたが、自らがリーダー企業となって産業をリードし、技術を引っ張り革新的な企業経営方法を考案しなければならないが、それを担う人材が不足している。

 いつかは、これら内在的な危機が顕在化し、サムスンが曲がり角を迎えるときが来るかもしれない。そのときが日本企業の底力の見せ所だろうが、少なくともその時期が到来するまで、生き残って行かなくてはいけない。そのためにも、サムスンから学ぶことは多い、というのは間違いないだろう。

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2009年10月14日 (水)

今、このCMの意味するところを噛み締めてみよう。

概算要求、過去最大の90兆円台前半=再提出、15日締め切り
10月14日19時2分配信 時事通信

 鳩山内閣が2010年度予算編成で打ち出した前政権下の概算要求白紙化に伴う、各省庁から財務省への要求再提出が15日に期限を迎える。鳩山由紀夫首相は09年度一般会計当初予算(88兆5480億円)より減額して要求するよう指示したが、子ども手当創設など民主党が掲げた新規施策7兆1000億円を優先的に上積みする結果、要求総額は過去最大の90兆円台前半に膨らむ見通し。景気低迷で税収が大きく落ち込む中、編成作業は難航必至だ。
 藤井裕久財務相は14日の記者会見で、改めて減額要求を各省庁に求める一方、「マニフェスト(政権公約)に書いてある施策の上乗せはやってください」と述べ、民主党が掲げる施策を抱える省庁については増額要求を容認した。 

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091014-00000135-jij-pol

赤字国債増発も=税収減にらみ判断-鳩山首相
10月14日20時51分配信 時事通信

 鳩山由紀夫首相は14日夕、2010年度予算編成で歳入不足を補うための赤字国債増発について「本来、発行すべきでないが、やむを得ないことも出てくるのかどうか、税収の落ち込み具合を勘案しながら考える必要がある」と述べ、税収によっては避けられないとの認識を示した。首相官邸で記者団の質問に答えた。
 首相は就任前から一貫して国債増発を否定してきた。しかし、景気悪化で税収の大幅減が避けられない状況を踏まえ、方針転換もやむを得ないとの判断を固めたとみられる。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091014-00000181-jij-pol

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2009年10月 5日 (月)

マスコミはそんなに優しくはなかった。

 昨日、日本中に衝撃を与えた中川昭一氏の急死を巡るニュース。死者に鞭打つことを控える日本人の心情から、私は「政治家としての中川昭一について、これを機会にしっかり報道してくれるのでは・・・」、と淡い期待を持っていたが、甘かった。

参考ブログ 『中川昭一氏、死去』 2009年10月 4日 (日)

http://noir-kuon.cocolog-nifty.com/blog/2009/10/post-c538.html

 マスコミの興味は、「中川氏の死因」にあった。そして、彼らの期待したとおり、警視庁の調べで「アルコール成分が検出されていたこと」が判明、早速これを報道している。結局のところ、マスコミは中川昭一氏を、「酒に溺れて大臣の座を失い、死の直前まで酒を絶てなかった愚かな男」という印象を植えつけたいようだ。

10月5日14時17分配信 毎日新聞

『<中川氏急死>循環器系に異常 アルコール成分も検出』

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091005-00000043-mai-soci

 「死の直前まで酒を飲んでいたのは事実なので、マスコミに他意はないのでは?」という意見もあるかもしれない。しかし、この事実の報道を抜きにしても、昨日から一連の報道を見る限り、「ベッドには吐しゃ物」という表現が目に付く。

 死んだ時に現場とは、(実際に見たことはないが)、むごたらしいものであるに違いない。しかし、吐いていたことが事実だとしても、それをわざわざ報道するか??マスコミは、意図的に「中川昭一の死」をカッコ悪いものにしたい、という意図があるようにしか思えない。

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「終身雇用は日本の文化」という欺瞞

 ITバブル崩壊や格差社会が問題視されるようになった時期、トヨタの業績が当時は良かったこともあって、「日本的経営」を再評価するという声が再び高まり、そうした中で「終身雇用は日本の文化だ」、「年功序列は日本人の心情にあった、良い制度だ」といった意見が、再び幅を利かせるようになった。

 小渕内閣の首相諮問機関「経済戦略会議」に竹中平蔵らとともに参加するなど、1990年代に構造改革推進の立場から政策決定に大きな影響力を持った中谷巌氏は、こうした世の中の空気を巧みに察知してか、今までの持論を翻して、しらじらしくもこう述べている。「戦後、人々に共同体的な関係を提供したのは「会社」であった。終身雇用や年功序列という制度は人々に安心感を与え、会社への忠誠心を醸成した。」、「成果主義が格差の拡大を正当化し、株主重視の経営が主流になった結果、会社も従業員の精神的よりどころではなくなった。」

『資本主義はなぜ自壊したのか 「日本」再生への提言』 (中谷巌 著)

※ちなみに私は、彼の印税収入に貢献などしたくはないので、上記の図書は購入せず、下記の記事から引用している。念のため。

http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/259176/

 では、「終身雇用」に守られ、「年功序列」の中で生きてきたサラリーマンたちは、「終身雇用」の恩恵に与れない今の若者たちと比べて、会社への忠誠心が高く、慈愛(今流行の友愛?)に満ちた行動をとっているのか?一つの答えがJALにある。

 JALが経営危機に陥っている要因の中で大きなものの一つとして、年金債務がある。この問題を解決するには、支給額を減額するか確定拠出に切り替えるしかなく、それには受給者の2/3以上の同意が必要なのであるが、池田信夫氏のブログによると、JALのOB、9000人の受給者のうちすでに3580人が「年金支給の減額に反対する」署名を行っており、すでに減額は不可能な状況に陥っているという。

2009-10-01 池田信夫 blog 『経済成長というゲームの終わり』

http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/7d6a4547b19c2abe298aa7f8b18809b5

 池田氏が指摘するとおり、「企業を卒業したOBには企業に忠誠をつくす理由がないので、徹底的に自分の利益を追求するのだ。」というのは至極もっともな話だ。しかし、仮に彼らが「終身雇用は日本の文化だ」、「終身雇用は日本人の心情に合っている」と主張するとすれば、それはまったくの欺瞞に過ぎない。

 21世紀初頭、同じように経営危機に陥った松下電器(現パナソニック)においては、「創造と破壊」のスローガンーのもと、中村邦夫社長(当時)がOBの猛烈な反対を押し切って企業年金の利率引き下げを断行した。この改革なしに、今のパナソニックの繁栄はありえなかったであろう。

 今後も、終身雇用を維持してきた大企業においては、年金債務が大きくのしかかり、JALや松下同様に、企業年金の引き下げが求められる事態が、大いにありうるだろう。そうした状況の中、果たして「終身雇用」の恩恵に属してきた人々は、「会社に忠誠」を尽くし、後進への思いやりの心をもって、自らの不利益を享受できるだろうか?「終身雇用」制度の真価は、その時に問われると言ってよいだろう。

追記;

 『日本型経営』を賛美する人々は、とかく懐古主義的・情緒的で、その実は信用ならない、ということが言いたかったわけだが、その代表例のような発言が今日あったようだ。

 亀井静香金融・郵政担当相は5日、東京都内で行われた講演会で「小泉改革に便乗して日本型経営を捨てたことが社会をおかしくした。」、「日本で家族間の殺人事件が増えているのは、(大企業が)日本型経営を捨てて、人間を人間として扱わなくなったからだ。」と発言して、経団連の御手洗会長を閉口させたとのこと。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091005-00000108-mai-bus_all 

 ここまでくると、もはやギャグの粋だが、現役の国務大臣がこれでは・・・。

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2009年10月 4日 (日)

中川昭一氏、死去

突然のニュースで驚いた。

 衆議院選挙での無念の落選後、しばらくしてブログが更新され、「『真の保守』を目指す」との決意を新たにしていたが、しばらくして公式サイトそのものが検索で引っかからなくなっていて、気になっていたところで、この訃報だ。

 目立った外傷はなく、遺書は見つかっていなため、警視庁の捜査関係者は「事件と自殺の可能性は低い」との見方を示している、とのことだ。

『中川元財務・金融相、自宅で急死』 10月4日10時11分配信 産経新聞

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091004-00000519-san-soci

 皮肉なことだが、こうして彼が「突然の死」を迎えたことで、「酩酊会見」だけが話題になった昨年ローマで開かれた先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)を始めとして、世界的な経済危機の状況において、彼がどのような功績を残したのか、正当な形で再評価されることを期待したい。

 まずは、心よりご冥福を祈りたい。

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