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2009年9月30日 (水)

「エコ」栄えて「国」滅ぶ?-2

 昨日、鳩山総理が居酒屋の窓から、店の前で待ち受けていた記者団に対し、酔っ払った勢いで窓から顔を出し、「宇宙人ですから」などと自身のあだ名を交えつつ話し掛けたと言う。麻生総理であったならば、間違いなく「この厳しい経済情勢の中、酒を飲んで酔っ払っている場合か!」と猛烈なバッシングを受けたに違いない。

 鳩山総理は、「麻生総理のようなバッシングを受けることはないだろう」、という安心感の下、記者たちに話しかけたわけであり、鳩山総理(及び民主党)とマスコミが、いかに「友愛」の関係で結ばれているのか、如実に示す出来事といってよいだろう。

「居酒屋から「宇宙人」=首相、羽目外す」 9月30日9時48分配信 時事通信

http://noir-kuon.cocolog-nifty.com/blog/2009/09/post-b63c.html

 そんな鳩山総理の勇気ある発言である「CO2削減25%」に疑念を投げかけたところ、「地球号を救うにはどうしたらよいのでしょうか」、「でもやらなくては地球崩壊でしょ!!!」とのコメントを頂戴した。 

2009年9月27日 (日) 「エコ」栄えて「国」滅ぶ?

http://noir-kuon.cocolog-nifty.com/blog/2009/09/post-b63c.html

 そもそも、このままCO2削減の手立てを施さないと、人類および地球は滅びてしまうのか?これに対して、池田信夫氏は、「IPCCの予測でも、100年後に平均3℃程度上がるだけで、人類の生存には何の影響もない。」と指摘している。

 ”IPCCの予測”という但し書きがついているとおり、そもそも「IPCCの予測」はどこまで妥当性があるのか、という議論もある(後段で紹介する)。少なくとも2007年2月に発表されたIPCCの「第4次報告書」によると、「今世紀末には、世界の平均気温が1990年に比べて1.8~4度上昇する」とのことで、これは第3次よりも0.5下がっている、すなわち、予測の精度が上がって最悪のシナリオでも以前に予想されたほど悪くないことが明らかになっているとのことだ。

池田信夫blog 『地球温暖化のメディアバイアス』 2007-02-02

http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/f4ebd3172c222e69bc9916e4a87701e8

さらに、「そもそもIPCCの予測は妥当か?」という疑問に対し、地球物理学者の赤祖父俊一氏は、「いま進行している地球温暖化のほとんど(6分の5)は、地球の自然変動であり、IPCCのレポートは重大な誤りがある。」と指摘している。

 赤祖父氏の著書『正しく知る地球温暖化』によると、彼の問題提起に対し、「お前はノーベル賞受賞者のゴア副大統領にイチャモンをつけるのか?」といった感情的な反論があるなど、IPCCの報告書が絶対化されつつある現状を危険視している。

 では、なぜここまでCO2削減が欧米を中心に声高に発せられるのか?麻生総理の「15%削減」発言と、鳩山総理の「25%削減」発言に対する、「海外の環境専門家」の反応から、その裏側が見えてくる。

 経済ジャーナリスト町田徹氏によると、「今年6月に中期目標を公表した際、その目標が海外からの排出権の購入を前提としない、国内における技術開発などの施策だけで目標を達成しようとする「真水ベース」だったことに対し、海外の環境専門家の多くが失望感を隠そうとしなかった」ということだ。

 それに対して、鳩山総理の「25%削減」は、「真水ベース」での実現に限定しておらず、排出権取引も選択肢の一つとして考えている。こうした事情もあって、「海外の環境専門家」は、”鳩山イニシアティブ”を賞賛している、という側面を見逃してはならない。

 町田徹氏によると、「こうした環境原理主義者たちの多くは、中国の大口のCO2排出事業者と連携して、すでに大量の排出権を買い占めているとされる。つまり、将来、日本に、排出権を高値で売却することを目論んでいるとされるのだ。

 こうした金儲け狙いの環境原理主義者たちを儲けさせる義務を、日本が背負う必要などまったくない。本音と建て前をきちんと見分ける眼力は必要だ。日本がいたずらに高い目標を設定することは、そうした金儲け原理主義者たちを喜ばせるだけである」、と警告を鳴らしている。

経済ジャーナリスト 町田徹の“眼” | ダイヤモンド・オンライン

『1世帯36万円以上の最低負担  「温室ガス25%削減」鳩山発言への懸念』

http://diamond.jp/series/machida/10091/?page=3

 欧米も中国も、「CO2削減」という耳障りのよいスローガンの裏側で、国益を見据えたしたたかな経済戦略・エネルギー戦略を構築していることは間違いない。少なくとも日本は、町田氏が指摘しているように、「GDP世界第2位の地位を、今後1、2年のうちに、日本から奪取しようというほどの国力を付けた中国には、日本の高度な省エネ技術を正当な対価を払って導入して貰うべきなのだ」といったように、「国益」も見据えた戦略的な視点も持った上で、環境問題に取り組んでいってもらいたいものだ。

 冒頭で紹介したような「友愛」関係は、国内のマスコミとの間柄だからこそで通じる話しであり、ひとたび海外に出れば、紳士的な笑顔の裏で、「鳩がネギをしょってきた」という思惑が渦巻く戦場であることを、鳩山総理は肝に銘じてもらいたい。

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2009年9月27日 (日)

「エコ」栄えて「国」滅ぶ?

 鳩山総理が国連で世界に対してぶちまけた「CO2 25%削減」を宣言、通称「鳩山イニシアティブ」、カッコイィ~!!国内で喧々諤々(ケンケンガクガク)の異論・反論が出ると思いきや、意外とみんな「オトナの反応」で、(一部を除いて)経済界も妙に物わかりが良くなった印象。声を大にして反対を表明しているのは、日本鉄鋼連盟の宗岡正二会長くらいか。

排出権取引や環境税は国際競争力を阻害、反対する=鉄連会長

(2009年 09月 25日 ロイター)

http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-11654720090925

 よく例えに出されるように、100m短距離走で世界記録保持者が自己ベストを0.1秒縮めるのと、中高生が0.1秒縮めるのでは、難易度が全然違うのと同様に、省エネの優等生である日本と、(中国を含む)発展途上国では、C02削減の難易度は全然違うのである。ましてや、「25%削減」なんて、世界記録保持者に「0.5秒縮めろ」と言っているような物ではないか。日本国民の反応も意外と穏やかなものだが、「環境税」の導入が現実のものとなるときに、初めて本格的な反発が出てくるのだろうか。

 このように、(今のところ)印象論でしか論じられない「鳩山イニシアティブ」であるが、池田信夫氏はこれを「支離滅裂」と断じている。

 そもそも、(排出権取引などを実施せずに)国内だけで「鳩山イニシアティブ」を実現しようとすれば、政府の推定であっても「新車の90%をハイブリッド車にし、ガソリン価格を数倍にし、すべての住宅を断熱住宅に改築するよう義務づけるなどの大規模な統制経済が必要で、GDPは3.2%も下がる。」とのことで、同氏は「どう考えても実現不可能な目標である」と結論づけている。 

 では、「排出権取引をすればよいのか」というと、そもそも「排出権取引はアメリカの一部の州で実施されているが、それを考案したCrockerでさえも「国際的な排出権取引は不可能だ」と反対しているように、排出量の正確な測定やペナルティが実施できない」制度だという。さらに、排出権取引でもっとも重要なのは「排出量の割り当て」だが、それを決める科学的な根拠がなく、政治的な紛争になりやすいため、「政治的にも不可能」だとしている。

 そして冒頭で、「世界の主要な経済学者は、排出権取引よりも環境税のようなピグー税のほうが効率的で公正だと主張しているのだが、政治家にはまったく理解されない。それどころか、この二つが代替的な政策手段だということさえ認識してない人が多い。民主党のマニフェストに至っては、
•キャップ&トレード方式による実効ある国内排出量取引市場を創設する。
•地球温暖化対策税の導入を検討する。
と併記する支離滅裂なものだ。この両方を同時に実施することは不可能である。

 たとえば、あるCO2排出企業が、その排出権を他の企業から買って排出量をまったく削減しなかったら、どうするのだろうか。その企業に環境税を課税したら二重負担になるから、企業は購入した排出権を政府に買い取れと要求するだろう(つまり排出権取引は無意味だ)。もし課税しなかったら税の公平に反するので、税務署は許さないだろう。」と、政治に経済学が活用されていないことを嘆いている。

池田信夫Blog 『支離滅裂な「鳩山イニシアティブ」』 2009-09-26

http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/95b9471cdbc2cfa7586819692f132421

 「排出権取引」については、まだまだ認識が不十分な点が多々あるが、仮に国際的に成立する仕組みが出来たとしても、日本が環境技術を発展途上国に供与した結果、その国が大幅 にCO2を削減し、「日本がその国から排出権を購入する」なんて状況はだけは、勘弁してもらいたいものだ。改めて、日本鉄鋼連盟の宗岡正二会長の会見から引用しておこう。

 「日本の鉄鋼業界は、すでに世界最高水準のエネルギー効率を誇っており「削減目標が高ければ高いほど排出権を購入せざるを得ない。そうなれば、技術開発のための貴重な資金が海外に流出する」との懸念も示した。

 排出権取引や環境税の導入についても反対の姿勢を明らかにした。排出権取引については「大きなコスト増で、国際競争力を大きく阻害する。工場の閉鎖、生産縮小、海外への生産移転を考えざるを得ず、国民経済、地域経済、雇用に大きな影響を与える」と、従来からの考えを繰り返した。」

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「裏マニフェスト」、着々実行中?

 9月21日のブログでも書いたとおり、民主党政権は、マニフェストに明記した「子供手当て」や「高速道路無料化」、「八ツ場ダムなど中止問題」では、異論が続出して実行までに時間が駆りそうな状況であるが、その一方で「マニフェスト」には明記していなかった「裏マニフェスト」的政策は、着々と実現に向けて動きが活発化している。

http://noir-kuon.cocolog-nifty.com/blog/2009/09/post-e06c.html

 そして先日、「家から個人を単位とした登録制度」づくりのための「戸籍制度の廃止をめざす議員連盟」が発足されたのに続き、「夫婦別姓」制度が実現に向けた動きが本格化すると言う。読売新聞によると。「早ければ来年の通常国会に、夫婦同姓を定めている民法の改正案を提出する方向で調整を進める。」とのことだ。

http://news.goo.ne.jp/elex/news/article/20090927-567-OYT1T00001.html

 そもそも、「夫婦別姓」制度は、自民党が「家族の一体感を損ない、家族崩壊につながる恐れがある」などと強く反対し続けてきており、民主党や社民党が毎年のように共同提出してきたが廃案となってきた。

 法務省も96年、法制審議会(法相の諮問機関)で選択的夫婦別姓の導入が答申されたことを受け、夫婦別姓を盛り込んだ民法改正案をまとめた経緯があるが、法務省案は「複数の子の姓は統一する」としているのに対して、民主党などの案は「子の出生ごとに姓を決める」としており、「家族制度崩壊」が根底にあることが、容易に読み取れる。

 そもそも、民主党は今回の選挙に当たって、国民的に賛否の分かれる「夫婦別姓」推進をマニフェストに「明記」することを見送ったという経緯がある。下記の朝日新聞記事では、「党内に慎重論」とあるが、「選挙戦で不利になる」と考えから見送った、というのが正直なところではないか。

「民主公約、夫婦別姓明記見送り 党内に根強い慎重論」

http://www.asahi.com/politics/update/0714/TKY200907140416.html

 そして、「外国人参政権」法案については、野党に転じた公明党も積極姿勢を見せ始めていることから、実現に向けた動きが一段と加速した格好となっている。

外国人参政権法案、臨時国会提出へ=公明代表

http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2009092600320

 民主党の政権運営を批判している、下記のブログでは、「今までひた隠しにして、とにかく「国民に知らせずコッソリ通そう」としてきた「外国人参政権」を、こうやってマスコミに向かって発表し、しかも今まで外国人参政権に一切触れようとしなかったマスコミが、新聞どころか、TVニュースにまで流したって事は、既に“下準備”は出来ていて、後は衆議院で2/3の可決を持って成立させるめぼしが立ったって事かな?」と推測しているが、これが事実だとしたら恐ろしいことだ。

http://pub.ne.jp/shadow/?daily_id=20090927

 今回の結論も、まいど毎度の繰り返しになってしまうが、個別の政策の是非というよりも、これら重要法案が「国政選挙の場で問われることなく実行に移されてしまう」ことに、一番の不安を感じる。しかも、こんなハイペースで。今、八ツ場ダム問題で世間を騒がせているのは、そこに注意を逸らしておいて、こうした「裏マニフェスト」の実行を着々と進めるためではないか、と思ってしまうのは、私だけだろうか?

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2009年9月23日 (水)

世界不況を生き抜く 新・企業戦略

 門倉貴史氏の本は、今までにいくつか読んできたが、『ワーキングプア いくら働いても報われない時代が来る』や、『ホワイトカラーは給料ドロボーか?』といったヒット作があることから、私は彼を「雇用問題の専門家」だと思っていた(蛇足だが、「ワーキングプア」という用語は、この著書から広まったのではないだろうか)。

 そんな彼の最新作、『世界不況を生き抜く 新・企業戦略』は、エコノミストとしての彼の本領発揮された好著である。「雇用問題」からしか語れない城繁幸氏や、的確な現状分析は出来ても具体策となるとサッパリの野口悠紀雄氏に物足りなさを感じていたが、同書は、マクロ経済や産業構造を俯瞰しつつ、ミクロの事象まで目が行き届いており、世界的不況の分析から日本経済の立ち位置、さらには今後日本企業はどう歩めばよいのか、具体的に、それも客観的事実から導き出された根拠ある提案となっている。

※ちなみに、城繁幸氏の限界については、下記の投稿を参考のこと。また、野口悠紀雄氏は、最新作『未曾有の経済危機 克服の処方箋』で、的確に世界と日本を取り巻く経済危機の分析をしているものの、具体策が『自己投資が大切だ!』、『MBAを取得せよ!』と、見事なまでに肩透かしを食らってしまう。

http://noir-kuon.cocolog-nifty.com/blog/2009/09/post-e9ec.html

 話は戻って、昨年のリーマンショックによって日本経済は著しく打撃を受けた訳だが、現政権の民主党も含めて、「日本経済がここまでダメージを受けたのは、行き過ぎた外需頼みが原因だ!輸出産業主体の外需頼みから脱却し、内需拡大を推し進めるべし!」と言った意見は多い。

 しかし、門倉氏は同書で、「これから間違いなく日本市場は縮小する。”外需頼み”が悪なのではない!良くないのは”対米偏重”、すなわちアメリカ市場に頼りすぎたことであって、これからも日本は輸出産業を強化して、真の意味でグローバル化を推進せよ!」と主張する。

 同氏は2005年にBRICs経済研究所を設立しているが、こうしたバックグラウンドを活かして、具体的データや客観的事例を的確に交えつつ、「では、今後どの市場を狙うべきか?」、を的確に挙げている。

 同氏は本書の中で、有望な消費マーケットを見極める5つの要素として

1.人口規模は大きいか

2.人口増加は続くか

3.1人辺りGDPが一定レベルに達しているか

4.購買意欲が旺盛な中産階級が台頭しているか

5.新聞・雑誌・テレビなど、メデェイアが広く普及しているか

を挙げ、その代表として例えばアジアなら中国、インド、ベトナム、インドネシアを挙げている。そのほかにも、中東ならトルコ、イラン、アフリカはエジプト、南アフリカ、ナイジェリア、そして南米ではブラジルとアルゼンチンを挙げ、各国の現状と今後についてわかりやすく解説がなされている(ただし、あくまで経済状況と産業が主題であるため、宗教や文化、政治体制や治安などについては、敢えて踏み込んで記述はなされていない)。

 もっとも現時点では、これらの市場規模を合計しても現時点では米国1国の半分に過ぎず、かつ経済基盤も脆いので、長期的には成長しても短期的なリスクは十分ありうる点を、忘れずに言及している。

 そして有望な分野として、「新幹線」で名高い高速鉄道のインフラ受注、太陽電池、水ビジネス、原子力発電、地上デジタル放送を紹介するとともに、家電や自動車分野においては「韓国企業に学べ」と提言している。

 具体的には、韓国企業が成功した「新興国市場を攻める4つの戦略」として、

1.まずはマーケットシェアを確保せよ

2.どの階層を狙うか、ターゲットを絞り込め

3.「プロダクトアウト」ではなく、「マーケットイン」を徹底せよ

4.新製品開発や新分野発見で、新たに市場を創り出せ

を紹介している。2.については著者は、中国市場における資生堂を例に挙げ、「日本企業はアッパーミドルや富裕層、ニューリッチ層への特化すべき」とした上で、パナソニックやダイキン工業のように、あえて韓国企業同様にローワーミドル層で勝負するのもあり、としている。

 後者については、ちょうど先週NHKの「クローズアップ現代」にて、「”ボリュームゾーン”を狙え!」で紹介されたので、ご存知の方も多いだろう。

http://www.nhk-g.co.jp/program/news_documentary/topics/nd_0070.html

 8月15日のブログで、『技術力で勝る日本が、なぜ事業で負けるのか』という著書を紹介し、技術偏重から脱しきれない日本の製造業の弱さを指摘したが、シャープやパナソニックなど動きを見ていると、着実にその弱点を克服しつつある、逞しさを感じさせる。

 長らく雇用を下支えしてきた国内製造拠点は、今後も海外移転の動きは止まらないだろう(少なくとも、これから大規模工場が国内につくられる見込みは薄い)。しかし、今後は(米国偏重ではない)輸出産業のさらなるグローバル化によって、日本経済を牽引していってもらいたいものだ。

参考ブログ) 『技術力で勝る日本が、なぜ事業で負けるのか -2』

http://noir-kuon.cocolog-nifty.com/blog/2009/08/post-3593.html

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2009年9月22日 (火)

国の出先機関は、擬似「道州制」!?

 16日の政権発足後、「裏マニフェスト」の実行力あふれる民主党に、また新たな動きがあった。「戸籍制度の廃止をめざす議員連盟が、民主党の有志議員約30人により10月に発足」、「呼びかけ人は川上義博氏、松本龍氏ら。個人を単位とした登録制度をつくるため、戸籍法の廃止も含む見直しを提案している、とのことだ。

ttp://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20090920AT3S1901019092009.html

 個人単位の戸籍と言う事になれば「結婚による入籍」など要らなくなって、当然夫婦別姓、子供も別姓と言う事になり、「家族制度」そのものを破壊しかねない。実現までには紆余曲折があるだろが、少なくとも国民生活を根本的に変えることになるであろう、こういった制度改革(改悪?)は、大々的に報道し、国民的に議論を重ねた上で、最終的にはマニフェストに掲げた上で、しっかりと国民を信を問ってもらいたいものだ。

 それはさておき、民主党の「表マニフェスト」に明記されていた「国の出先機関の原則廃止」について、原口一博総務相が18日に記者団に対して改めて明言したことで、実行に向けた本格的な議論が始まった。

 確かに、伊藤忠会長の丹羽宇一郎氏が委員長を務める地方分権改革推進委員会が提言したとおり、地方自治体と仕事が重なる箇所の「ムダ」を省くことは確かに必要だろう。しかし、「国の出先機関」廃止後の、「この国のかたち」を明確にすることなく、単に廃止だけが先行してしまうのは、いかがなものかと考える。

 仕事がら、中部経済産業局や東海農政局の方々と接する機会が多いが、愛知・岐阜・三重とバラバラで動くよりも、この3県が一体となった「中部地方」として、施策やイベントを・実行したり情報を共有した方が、スムーズに行くと感じることが多々ある。

 これが、各県バラバラで動いた場合、確かに「国と地方の二重行政」は解消されるかもしれないが、各県で動きがかぶる二重行政が、ますます頻発してしまうのではないだろうか(今ですら、飛行場が各県でつくられたりしているというのに)。各県が連帯して事業を推進すべき事柄があった場合、国の出先機関が取りまとめ役になることでスムーズにことが進む、というメリットも多いのではないだろうか。

 中部地方は、名古屋市を中心とした一極経済圏だからまだましかもしれない。他地方では、そこまで政令指定都市の求心力があるわけではないので、中部地方にも増して、各県それぞれが「県」という行政区で事業が推進されることによって、地方自治体間での二重行政の増加が懸念される。

 そこで考えるべき「この国のかたち」として真っ先の思い浮かぶのが、「道州制」である。先の選挙で、自民党は、「道州制基本法を早期に制定し、基本法制定後6~8年を目途に導入する」とマニフェストに明記したが、民主党のマニフェストに「道州制」の表記は見当たらない。

 「この国のかたち」を明確化することなく、「ムダの抑制」だけに着目して「国の出先機関廃止」を推進するのは、「ダイエット後の自分のカラダ」を設定することなく、ただカロリー摂取量を減らすことに等しい。今の日本行政は、確かにメタボ体質かもしれない。しかし、ムダを排除することに目を奪われて、健康体を損ねてしまわないか?今後の民主党の舵取りを、注視していきたいものだ。

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2009年9月21日 (月)

大人よりも判ってる?

 民主党政権が正式に発足して1週間弱、すでに「子供手当て」や「高速道路無料化」、さらには「補正予算の凍結」、「八ツ場ダム中止」などで異論が続出している。にも関わらずマスコミ各社の世論調査では、不思議なことにいずれも内閣支持率は70%前後と高支持率を記録している。 

 一方で、ビジュアルワークスが2009年9月9日から15日にかけて女子中高生1021人に行った「民主党政権」に対する意識調査によると、「民主党政権を支持しますか?」には、66%が「支持しない」と答えている、という興味深い記事があった。

その理由が、

  「温室効果ガスを25%削減すると言っているのに高速道路無料化は矛盾している」

  「鳩山さんも小沢さんも色々と問題があるのにそれを説明しないのはおかしい」

  「どうせ票集めの無謀なマニフェストだから、結局半分も実現しない」

というから、「本質をしっかり見抜いているじゃないか」、と感心してしまう。

また、

  「大勝したのは他に入れる政党がなかっただけ」

  「何も期待できない」

  「アメリカに楯突くのはやめてほしい」

という批判も多かった、というからなかなか手厳しい。

女中高生「新政権支持しない」が「6割以上」 若者は民主に期待せず?

9月21日11時45分配信 J-CASTニュース

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090921-00000001-jct-soci

 このように、女子中高生の厳しい目が注がれている鳩山政権だが、マニフェストで掲げていない「裏マニフェスト」だけは、着々と実行に向け動き出している。

 目新しいところでは、「”温室ガス25%削減”を鳩山首相が国連演説へ」。まだ、国内での議論もろくにされておらず、景気・経済への影響が懸念されるなかで、「国際公約」にしてしまうのは勘弁いただきたい。

 さらには、小沢代表、じゃなかった小沢幹事長は19日、韓国の李明博大統領の実兄で韓日議員連盟の李相得(イ・サンドク)会長と会談し、「外国人地方参政権」について、早ければ来年1月召集の通常国会で法案提出を目指す意向を示した。

 日教組の親玉、輿石東(こしいし・あずま)に至っては、早くも9月12日に、「今年4月に導入された教員免許更新制度の廃止に向け、来年の通常国会にも教育職員免許法改正案を提出する」、という考えを示したというから、その動きの速さに感心してしまう。

 最後に、死刑廃止論者でありながら法務大臣に就任してしまった千葉景子法相は、17日未明の就任記者会見で、思想・言論の自由の制限につながると指摘される人権侵害救済機関について「国際的にみても(設置が)当たり前の機関だ。実現に向けて早急に取り組みたい」と述べ、内閣府の外局として設置する考えを示した、という。

 ここで、個別の政策の是非については、あえて論じない。問題なのは、これらは国民に選挙の場で信を問うべき重要な政策であるにもかかわらず、まったくマニフェストに触れられず、粛々と実行されてしまうおそれがある、ということである。知ってか知らずか、(一部を除く)マスコミも、これら重要な政策変更への動きを、大きく報じようとはしない。

 ちなみに、「これら重要な政策を実行に移すなら、マニフェストに明示して国民の信を問うべきだ!」と、選挙前に提言した民主党(!)の都議土屋たかゆき氏は、このままでいくと除名の可能性が高いというから恐ろしい話だ。

http://www2u.biglobe.ne.jp/~t-tutiya/cgi-bin/sf2_diary/sf2_diary/

 民主党政権が今後、どのような舵取りを行うのか?懸念は尽きないが、少なくともマスコミよりも女子中高生の方が、その本質を見抜いているのは間違いないだろう。

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2009年9月12日 (土)

「高速道路無料化」で地元経済は壊滅?!

 昨日、日本を代表する航空会社であるJALが、米デルタ航空との間で資本・業務提携の検討が進みつつあるというニュースが、日本中を駆け巡った。少し前には、セントレア空港からのパリ便を今年10月に廃止することを決定したというニュースが、中部地域の人々を驚かせた。

 それだけ、経営的に追い込まれているということをうかがわせるニュースであるが、航空会社と言うのは、営利企業という側面がある一方で、公共インフラとしての側面をもち、いたずらに採算性だけを追求されると、利用者としては辛いところだ。

 これらJALの経営危機にどこまで影響を及ぼしたかわからないが、高速道路の休日1,00円によって、国内線需要が多少なりとも減少したのは確かだろう。これが”無料化”ともなれば、その影響はさらに広がるものと思われる。

 ”政権交代”を果たした民主党の目玉政策の一つである、「高速道路無料化」が、(今さらという感があるが)各方面から反対の大合唱である。これに対し、民主党の馬淵澄夫議員は、2009年9月2日「報道ステーション」に出演し、「少なくても全線一斉に無料化ではないです」ことを明言し、すべての高速道路が無料化になるわけではないこともニュアンスとしてにおわせた。

 選挙前、民主党はマニフェストで高速道路は「原則無料化」と記載していたが、無料化の対象となる路線や区間を明示していなかった。投票前の09年8月13日、岡田克也幹事長は「首都高速道路、阪神高速道路は無料化するつもりはない」と明言した。しかし、それ以外の高速道路で例外があるのかどうかは明らかにしなかったため、「話が違う」と失望した人も多いのではないだろうか。

 一般的には「エコ政策との矛盾」から、高速道路無料化への反対論が相次いでいるが、私は多様な交通インフラのバランスを人為的に崩してしまうという点で、「高速道路の原則無料化」は反対だ。

 今後の民主党のシュミレーションによって、無料化される/されない道路は徐々に明らかになってくるだろうが、気になるのは民主党が「無料化」実施に際して検討することは、「どの程度料金を取ると通行量がどうなるか」、「渋滞を避ける計画」を主眼にシュミレーションする、という点だ。

 つまり民主党には、「高速道路を無料化にすることで周辺経済にどの程度影響を及ぼすのか」という視点を、まったく欠いている。少なくとも報道からは、そうした視点はまったく伺えない。

 すでに高速道路の休日1,000円で、瀬戸内海のフェリー業界が壊滅的な影響を受けており、今回の無料化に当たっては、選挙前にJR西日本が懸念を表明したほか、今月になって九州バス協会も、実施を見合わせるよう陳情を行っている。

 今後、民主党政権が長期にわたって続くかどうかはわからず、この「高速道路無料化」政策も、自民党が政権を奪取することで、白紙に戻されるかもしれない。しかし、いったん廃止となった公共インフラは、復活するということは考えにくく、そのままなくなってしまう可能性が極めて高い。

 だいぶ前のブログに書いたが、名鉄揖斐線が廃線となった際、地元の人たちは「どうせほとんど乗らないから大した事ない」と思っていたが、電車がなくなると駅がなくなり、その周りの店もなくなり、人が集う空間がなくなってしまったそうだ。つまり、駅がなくなるということは街がなくなる、ということなのだ。

2008年2月 4日 (月) 駅=ホッとステーション

http://noir-kuon.cocolog-nifty.com/blog/2008/02/post_c742.html

 さらに付け加えると、、高速道路無料化ともなれば、一般道で商売をしていた商店も当然影響を受けるだろうし、ガソリンスタンドはさらに大きな影響を受けることは間違いない。ガソリンスタンドも営利企業という側面がある一方で、公共インフラ的な側面を有しており、極端にその数が減れば、普段の給油行動に、相当の支障が出てしまうことも懸念される。

 今回の選挙に当たっては、「いったん民主党に任せて、ダメだったらまた自民党に任せればよい」という思いで投票した人は少なくないだろう。しかし、再び自民党に政権を任せる段階になって、公共インフラが壊滅的な影響を受け、回復不可能な状況になってしまうという可能性は否定できない。

 「子供手当て」に期待を膨らませている人も多いだろうが、その財源確保のために必要なところに資金が行き渡らず、「子供手当てはもらったものの、自分たちは働き場所がなくなった」なんていう笑えない状況が起きないとも限らない。

 以上のように、民主等の目玉政策に対して、私が懸念していることをつらつらと述べたわけだが、後年になって「鳩山不況」と呼ばれないよう、民主党はしっかりとした経済政策の舵取りを行ってもらいたいものである。

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2009年9月 6日 (日)

「自前主義」が日本を滅ぼす!?

 少し前のブログで、日本のものづくり産業が「自前主義」にこだわるあまり、ビジネスの垂直分離がなされると同時に加速する「国際斜形分業」によって商品の爆発的普及が始まる頃、決まって「惨敗」するという、『ものづくり敗戦』についての話題を集中的に書き記した。

2009年7月29日 (水) 『ものづくり敗戦』

http://noir-kuon.cocolog-nifty.com/blog/2009/07/post-8ba4.html

2009年8月 8日 (土) 「良いもの作れば売れる」志向からの脱却が日本の未来を拓く

http://noir-kuon.cocolog-nifty.com/blog/2009/08/post-21df.html

2009年8月13日 (木) 『技術力で勝る日本が、なぜ事業で負けるのか』-1

http://noir-kuon.cocolog-nifty.com/blog/2009/08/post-6335.html

2009年8月15日 (土) 『技術力で勝る日本が、なぜ事業で負けるのか』-2

http://noir-kuon.cocolog-nifty.com/blog/2009/08/post-3593.html

 『技術力で勝る日本が、なぜ事業で負けるのか』から引用したとおり、もはや従来の日本の大企業が得意としてきた「垂直統合型、自前主義、企業群の切磋琢磨」モデルは、もはや通用しない。こうした動きにを察知し始めた大手企業は、日本でのものづくりからの転換を図りつつある。シャープの片山幹夫社長が、日本でのものづくりを見直し、『地産地消型』へ仕組みを大転換しよう、という方針を発表したのは、その典型例と言える。

片山幹雄・シャープ社長――日本でのものづくり見直し、地産地消型へ仕組みを大転換

https://www.toyokeizai.net/business/interview/detail/AC/7d545f37a93f6319e2d3707e18ff5fda/

 さて、政治に目を転じてみると、いよいよ船出が始まった民主党政権が、「脱官僚政治」を標榜し、政治における「自前主義」を推進しようとしつつある。

 9月3日未明の民主党の鳩山代表とオバマ米大統領の電話会談は、米側が在日米大使館を通じて直接民主党に持ちかけて実現したが、外務省は事実上、“蚊帳の外”だったという。

 「「関係者によると、外務省には、米政府から会談を行う、との事前連絡があったが、同省は調整に関与しなかった。通訳を含む職員の同席も見送った。ただ、民主党の求めに応じ、大統領の人物像と米国の国情に関する資料は提供したという。

 外務省は先月31日に鳩山代表が李明博韓国大統領と電話会談した際にも関与しておらず、民主党の「政治主導」手法の表れと受け止める向きもある。」

2009年9月3日11時37分

『鳩山・オバマ電話会談、外務省は「蚊帳の外」 』 (読売新聞)

http://news.www.infoseek.co.jp/topics/society/n_japan_us_summittalks__20090903_3/story/20090903_yol_oyt1t00452/

  「政治家主導」、その心意気は立派だが、外務省を調整に関与させなかったばかりか、「通訳を含む職員の同席も見送った(見送らせた?)」のは首をひねらざるを得ない。少なくとも、能力的には優秀な官僚たちだ。「脱官僚政治」を実現したいあまり、彼らをむげに排除するのはいかがなものか。

 むしろ、政治家が主導しつつ彼ら官僚の能力を発揮させるのが、本来の「脱官僚政治」ではないだろうか。先週のNHKニュースによると、新人議員の中には、各省庁から送付されてきた来年度予算の概算要求資料を、「白紙から見直すので、封も空けずにゴミ箱に捨てた」という者もいたということだ。「官僚政治」を否定するなら、まずは官僚がどのように政治主導をしているのか、資料を精査して勉強することから着手すべきではないか?

 上武大学教授の池田信夫氏も、民主党の「自前主義」に対し、下記のような懸念を表明している。

 「大事なのは、国家戦略局の制度設計である。私がこれまで民主党の政策決定を外野でみていて危惧するのは、自前主義が強くて専門家の意見をあまりきかないことだ。数ヶ月前に、私が「民主党の政策には成長戦略が欠けている」と政調会長も出席した勉強会で指摘したのに、きいてくれなかった。選挙戦に入ってから自民党に指摘されて、あわててマニフェストを修正する始末だ。」

 「「政治主導」を実現するには、自前主義を捨てて国家戦略局に外部の専門家を入れ、各省庁の法令担当を戦略局に集めて議会事務局のような機能をもたせる必要がある。民主党には「日本版ケネディスクール」をつくって自前の政策スタッフを養成しようという構想もあるようだが、そこでも法案化の訓練が重要だ。このようにして立法と行政を水平分離することが、官僚主導を打破する第一歩である。」

池田信夫blog 『霞ヶ関というITゼネコン』 2009-08-31

http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/957b5975c4499c72bd8834ce81f75f34 

 日本の「ものづくり」産業は、「自前主義」を脱却することで、新たな時代の活路を見出そうとしている。一方、政治は「自前主義」にこだわって、国力を落としてしまわないか?新政権は間もなく発足するが、その船出には不安が付きまとうばかりだ。

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2009年9月 3日 (木)

男、鳩山ここにあり。

 本人は寄稿そもののを否定しているが、「鳩山代表が27日付の米ニューヨーク・タイムズ紙(電子版)に寄稿したとされる論文」は、すでに既成事実として米国を警戒させている。キャンベル国務長官は2日、「民主主義の政権移行は難しい。我々は忍耐しなければならない。」と、穏健ながらも注視が必要といったニュアンスのコメントを全世界に発信した。

 すでに鳩山代表は選挙前の党首討論で、「インド洋での給油活動の撤退方針」や「普天間飛行場の移設先の見直し」について明言している。どんなに米国から圧力がかかろうと、これをはねつけてくれるに違いない。もちろん、声が上ずったり、目が泳いだりすることなく、毅然とした態度で。

 さらに、どんなに景気の腰を折ろうとも、子供手当てや高速道路無料化は、あらゆる知恵を使って財源を捻出してくれるに違いない。もちろん、国債を増額することもなく、消費税も見直すことなく。

 そして、鳩山代表が掲げる”友愛”の精神で、見事北朝鮮から拉致された日本人を、わが国に取り戻してくれるに違いない。”対話と圧力”なんてとんでもない。”友愛”精神こそ、あらゆる外交交渉の基本である。さらに、鳩山代表の”友愛”精神さえあれば、北朝鮮はたちどこりに核を放棄してくれるに違いない。これぞ、”友愛”のなせる業。

 鳩山代表は、マニフェストの実行を約束した男だ。もしこれを実現できないことがあるのであれば、代表の座、そして総理のイスからも潔く、身を引くに違いない。「男、鳩山ここにあり」、だ。

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2009年9月 2日 (水)

城繁幸氏の限界

 城 繁幸(じょう しげゆき、1973年 - )は日本のコンサルタント、著述家。株式会社ジョーズ・ラボ代表取締役。山口県出身。東京大学法学部卒業。1997年に富士通に入社。富士通では人事部に勤務し、成果主義を導入した新人事制度導入直後から運営に携わった。2004年に退社し、富士通が行った成果主義の問題点を指摘した本や日本型成果主義の矛盾点を突いた本を書いて話題となる。新卒一括採用や終身雇用反対の立場を表明している。

 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

 私と同い年で、終身雇用や新卒一括採用に批判的な立場をとってきており、以前から注目していた評論家だ。「中高年のように、下働きの先に昇進も昇給も約束されていない若者が、3年で会社を辞めるのは当然」と、世代間格差を鋭く突いた『若者はなぜ3年で辞めるのか? 年功序列が奪う日本の未来』はベストセラーを記録した。ちなみに、その前の著作で処女作である『内側から見た富士通「成果主義」の崩壊』に関しては、余りに攻撃的のため、私はAmazonのレビューでこう記した。

 「私も「若者はなぜ3年で辞めるのか?」を興味深く読み、そこから辿って本書を読みました。「若者は…」の方は、富士通退社からかなりの時間が経過して頭の中も整理されたのか、比較的冷静に世代間をとりまく日本社会の問題が客観的に分析されているに比べ、同書は富士通に対する感情的な記述も目立ち、暴露本の域を出ていないのは確かです。人事部を悪玉としてつるし上げ、中間管理職をあまねく無能と断言するなど、若さゆえの視野の狭さが目立ちます。 」

 そんな彼のブログも時々見るのだが、時としてこの『内側から見た富士通「成果主義」の崩壊』にあるような攻撃性や、何でもかんでも「若者VS中高年」の対立構造で物事を見るがゆえの視野の狭さが、時折顔を出すのが気になってはいた。

城繁幸公式ブログ Joe's Labo 『付加価値の低い仕事を残す努力も必要』

http://blog.goo.ne.jp/jyoshige/e/d617ce2eea8554221dfa00c8be6a504a

 そんな彼が、(私から見たら)とんでもなく的外れで情緒的な意見を発してきた。以下、適宜抜粋。

「シャープが液晶パネル生産ラインを中国に移管するらしい。旧式の第6世代は売却し、第8世代については合弁という形をとるとのこと。メーカーが古い設備を新興国に売り払うのはよくある話だが、液晶パネルの国内生産にこだわってきたシャープでは初のことだ。4月頃からあちこちのインタビューで社長が表明していたことではあるが、あらためて目にすると、うーん…という印象。」

 4月からあちこちのインタビューでシャープの片山社長が表明してきたとおり。そこには今後シャープが生き残りをかけての戦略であることも述べられており、いまさら「うーん」と思考停止に陥っているのは解せない。

「付加価値の高い業務に就ける人間はグローバル化の恩恵を受けられるが、そうでない人間の職は減る一方だろう。グローバリゼーションで格差が拡大するというのはこういうことだ。」

 これは、日本人が望む・望まざるに関わらず進行中の事象であり、当事者ならともかく、俯瞰的に物事を見るべき立場の者であれば、当然現実として認識すべき事柄である。

「そういう意味では、なんだかんだ言っても、トヨタは国内生産比率の高い“日本思い”な企業だった。」

 何を今さら、という感じである。しかし今や(一時的には上向いてはいるものの)、トヨタも3期連続赤字は何としてでも避けがたく、新規雇用には慎重であるし、当然のこととして市場が縮小しつつある日本国内に新たな生産拠点ができる、ということは期待できない(トヨタに限らず、である)。

 「シャープが方針転換した理由はわからない。が、その理由の一つに“日本国内の高コスト”があることはトップも認めている。雇用政策の舵取りによっては、同じように方針転換する企業を増やしかねないというリスクを、新政権は認識すべきだ。」

 リンクにある片山社長のインタビューを呼んでも、シャープが方針転換した理由が理解できないようだ。もう少し、賢い人間かと思っていたが。雇用の舵取りは、多少のバッファーにはなるかもしれないが、アジアのわが国の人件費の差と国内市場の縮小は、いかんともしがたいマクロ的な前提条件である。

「将来景気が回復した際に、日本中のメーカーの製造ラインに再び雇用が戻ってきてくれることを祈りたい。」

 ”将来景気が回復した際に”とは、よくニュースで見る町工場のおっちゃんのようなセリフだ。景気回復は、天から降ってくるものではない。最後には”祈り”まで登場する始末。

『Joe's Labo』 付加価値の低い仕事を残す努力も必要

http://blog.goo.ne.jp/jyoshige/e/d617ce2eea8554221dfa00c8be6a504a

 こうして考えると、彼は「失われた世代」の代表として、「上の世代からパイを奪うこと」には熱心ではあるが、「どのように日本経済を活性化させるか?」については、実はよくわかっていないのではないか、という気がしてきた。

 人口減に伴う国内市場の縮小と、そもそもの人件費の高さと言う前提を無視して、「雇用問題」・「「雇用政策」という切り口から、それも「世代間の対立構造」で世の中を捉えるという、という彼の限界と感じた次第だ。ちなみに、彼の最新作のタイトルは『たった1%の賃下げが99%を幸せにする』。上の世代の給与を下げることで、若い世代をもっと潤せ、と言う趣旨のタイトルである。

  参考までに、「雇用の流動化」が成長を促す点については、池田信夫氏が明確に述べている。以下、少し古いが8月18日の同氏ブログから引用しておきたい。

 「成長戦略で何よりも重要なのは、人材である。硬直化した労働市場で優秀な人材が不況業種にロックインされていることが日本の成長率を下げている最大の要因」であるとし、 「民主党が後出しじゃんけんで「成長戦略」に含めた子供手当や高速無料化などはすべて1(財政政策)だが、これはゼロサムの所得移転で、長期の成長率を引き上げる効果はない。」と断じている。

池田信夫Blog 

「成長戦略」についての混乱 2009-08-18

http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/27d28585927503eb0ed0f0313ac2d244

 新卒採用から一度あぶれたら二度と這い上がれない新卒偏重主義や、年功序列主義・終身雇用社会からの脱却など、同氏の掲げる主張には、賛同すべき点は多い。しかし、限られたパイの奪い合いだけでは限界がある。城繁幸氏の限界は、厚生労働省の限界に相共通するものがある。彼はまだ30代半ばだ。勝間和代評論てい暇があったら、もっと謙虚に学ぶ姿勢が、まだまだ必要ではないだろうか。

(2011年1月追記)

 その後の彼のブログやTwitter、インタビュー記事を読んでいると、「硬直化した労働慣行や規制は日本の弱体化に直結している」と充分認識した上で、「日本の産業構造の維持」を前提としない、シューカツ(就活)のあり方や労働法制、社会の仕組みの今後について、提言し始めている。

 従って上記の記事は、あくまで2009年9月現在のこと。

2011年1月16日 (日) 『城繁幸氏に限界なし』

http://noir-kuon.cocolog-nifty.com/blog/2011/01/post-a484.html

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2009年9月 1日 (火)

地すべり的勝利の後は・・・。

 総選挙から2日経過した。8月30日の夜は、当然のことながら選挙速報番組を見ていたが、メインとしてみていたのは『ニューズZERO』だった。

 キャスターの村尾信尚が、鳩山由紀夫代表の共同インタビューのとき、眉間にしわを寄せてにらんでいたのが印象的であり、自民等の誰かのインタビューの際に、島田紳助が、「民主党がこんなにたくさんの議席をとってしまった」と思わず本音がポロリと出たのも面白かった。

 ちなみに、村尾キャスターとはこの人。鳩山代表とのインタビューの際、しっかりと故人献金疑惑の話を持ち出したのは、「さすがだなぁ~」と感じた次第だ。

 それはともかく、もう一つ印象に残ったのは、これだけの圧勝でほくそ笑んでも良かったのに、民主党の幹部連中の顔つきが、軒並み固く緊張気味であったことだ。彼らは口々に、「これだけの議席をいただいて、責任の重さを痛感する」といった殊勝な言葉を述べていたが、それだけではあるまい。

 かれらが恐れているのは、風が起きたときの選挙民の扇動されやすさだ。今回は「地すべり的勝利」で何と308議席も獲得した。怖いのは、次回「地すべり的敗北」を喫することだ。そうなれば、今回「小泉チルドレン」の9割が落選したように、「小沢チルドレン」の大半が落選する。昨日のニュースによると、比例で30番目に名を連ねていた学習塾の経営者が、「まさかの当選」を果たし、政治家に転身する羽目(?)になった。当然のことながら、彼の4年後は保証されてない。

 かと思ったら、民主党の圧倒的勝利に終わった東海ブロックにおいて、もっと「何じゃこりゃ」という人が当選した。

「名簿に名前載せただけ」で当選 フリーター磯谷香代子議員の「超幸運」

9月1日18時55分配信 J-CASTニュース

 「民主党の比例東海ブロックで初当選した磯谷香代子さん(43)に取材申し込みが殺到している。対応ができず、2009年9月3日にマスコミ各社対象に「密着取材日」を設ける予定なのだという。磯谷さんはフリーターで、国会議員になる気はさらさらなく、「名簿に名前を載せただけ」のつもりが民主党の圧勝で当選してしまった。」

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090901-00000001-jct-soci

 このような人たちも少々混じってしまっているかもしれないが、テレビの選挙特番を見た限り、小選挙区において「小沢チルドレン」たちは、単に若さを武器にしただけではなく、非常に誠実に選挙民に訴えかけていた、という好印象を持った(小沢流ドブ板選挙術の入れ知恵はあったにせよ)。

 彼ら・彼女らに苦しめられ、落選した自民党の大物も多数いたが、彼らのほとんどは「古い自民党」を背負った「もうそろそろ去るべき」人たちであった気がする(結局、大半は比例復活してしまったが)。そんな「古い人たち」を押しのけて、国政の場に立つわけであるから、彼らには唯々諾々と上層部に従うのではなく、ぜひ自分の信念・志を曲げることなく、政治家としての使命を全うしてもらいたいものだ。

 少なくとも、民主党のマニフェストには明記されていなかった「選択的夫婦別姓の早期実現」や、「元慰安婦に謝罪と金銭支給を行うなどの慰安婦問題への取り組み」、「靖国神社に代わる国立追悼施設の建立」、そして国の根幹を揺るがすことが憂慮される「永住外国人への地方参政権付与」、「人権擁護法案」などの政策に対しては、「No」と言う気概を持って臨んで欲しい。

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