« 民主党に政権は任せられるか? | トップページ | 『トヨタ土壇場』 »

2009年7月25日 (土)

メディアリテラシーと民主主義

 7月24日の日経新聞に、興味深い記事があった。日本経済新聞社は、「経営者緊急アンケート」を実施、「自民党と民主党の主要施策に関してどちらを評価するか」を聞いたところ、主要な8つの政策のうち、7つで自民党の評価が民主党の上回ったという。

 自民党が民主党を上回った7項目とは、「財源の手当て・消費税」、「地球温暖化対策」、「外交・安全保障」、「地方分権」、「行政改革」、「高速道路の無料化・低料金化」、そして「年金制度改革」である。グラフを見たところ、「年金制度改革」は僅差であるものの、その他については民主党の2倍以上の差をつけている。一方、「子育て支援」に関しては、民主党が唯一自民党を上回ったものの、得票率は19%と自民党の18%に僅差で上回ったに過ぎず、「どちらとも言えない」が54%と大半を占めている。

 経営者たちは、自民党が解散をめぐるドタバタでマニフェストは固まっていないものの、今までの麻生政権の政権運営を冷静に評価する一方、民主党の”バラ色の政策”の実効性に大いに疑問符を投げかけていることが、このアンケート結果から読み取れる。

 誌面上で、日本電産の永守重信社長は、両党(実質、民主党)の政策評価として、「財源を考えるとどれも実現が難しい。選挙目当ての人気取りの提案が多すぎる」とのコメントを紹介、曙ブレーキ工業の信元久隆社長は、民主党の政策に対して「共感はするが、責任政党として耐えられるのか」と実現可能性の明確な裏づけを求めている。

まさに、今話題の自民党CMにあるプロポーズ男性の姿そのままだ。

http://www.youtube.com/watch?v=kZpSfahQ--0&feature=related

 アンケートに回答した経営者は、いずれも年配の男性(本当に、女性の名前がない。これはこれで問題だが)で、必ずしも庶民や女性の意見を十分に汲み取っているとは言えないかもしれない。また、彼らの全員が優れた知見を有しているとは言い切れない。しかし少なくとも、日々ビジネスという戦場の中で、現実に立ち向かっている経営者である。いかにマスコミがどんなに「政権交代」の空気を作り出そうとも、彼らは、一般庶民よりは空気には流されない冷静な眼を持ち合わせているのは確かだろう。

 自民党の細田博之幹事長は、24日のインタビューで、「政治は政局よりも政策で考えるもので、マスコミには責任がある」と、政局中心に報道するマスコミへの不満を述べる一方、「字が読めないとかぶれたとか、役員人事や閣僚人事など同でもいいことだ。しかしみんなその方が面白いんだ。それは国民の程度かもしれない」、とマスコミの報道を無批判に受け入れる大衆への不満を、思わず漏らしてしまった。

首相批判報道は国民に問題?=直後に発言撤回-自民・細田氏

7月24日22時1分配信 時事通信

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090724-00000229-jij-pol

 細田幹事長は即日、「国民の程度かも知れない」と発言したことについて、「真意ではない。誤解を招く表現だった」と発言を謝罪、撤回した。予想通り、マスコミは寄ってたかって細田幹事長のこの発言を叩きにかかっている。当然のことだ。自分たちの報道をそのまま受け止め、素直に受け入れてくれる大衆の存在は、マスコミにとってこれほどありがたいことはない。 

 かつて、イギリスの元首相チャーチルは、こう言った。「民主主義は最悪の政治形態であると言える。ただし、これまで試されてきたいかなる政治制度を除けば。」

 民主主義が最悪の政治形態か否か?日本国民の「メディアリテラシー」はどの程度か?ひとつの答えが8月30日に判明する。

↓「いよっ!その通り!」と思ったら、下記へのクリックお願いします。

拍手する

↓「なかなか鋭いね!」と思ったら、下記にもクリックを!

にほんブログ村 士業ブログ 中小企業診断士へ
にほんブログ村

« 民主党に政権は任せられるか? | トップページ | 『トヨタ土壇場』 »

経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

■『それが国民の程度かも』 細田幹事長すぐ撤回 首相批判にいらだち―「それがマスゴミの程度かも」というのが本当だ!!
こんにちは。昨日、細田幹事長も、麻生総理も、マスゴミが興味を惹きそうな失言をしていたと思います。マスコミも頭が悪くて、暇なものですから、こういう話題はとっつき易いので、報道しているのだと思います。しかしこのようなこととは、全く関係なく私達の社会は、少し前までとは全く異なる知識社会に突入しています。こういう社会では、富の源泉は、カネではなく知識です。また、労働者のうちで量・質ともに最大の層は知識労働者です。今や政治そのものが、知識労働者に合わせたものにならなければなりません。選挙のための道具も、知識にすべきです。いまのままだと、自民党も、民主党も、次の選挙で政権を担ったとしても、過渡期の政権に終わります。そのことに早く気づいた政党などがいずれ主導権をとることになるでしょう。詳細は是非私のブログをご覧になってください。

「民主主義は最悪の政治形態であると言える。ただし、これまで試されてきたいかなる政治制度を除けば。」

手垢がつくほど引用され続けてる言葉ですが、引用した段階で思考停止、というか、その先の「新しい試み」の検討はされていないような。

それどころか「最悪の政治形態」が司法の世界にまで持ち込まれ、民主的統制の名のもとに新たに裁判員制度まで導入される始末ですから、民主主義原理主義の勢いはとどまることを知らないですね。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/187511/30689719

この記事へのトラックバック一覧です: メディアリテラシーと民主主義:

» 政治と暮らし [日本のまつりごと]
いよいよ政権交代が現実味を帯びてきました。政治が変わることで我々の生活はどう変わるのか。身近な視点で日本の政治を見つめてみました。 [続きを読む]

« 民主党に政権は任せられるか? | トップページ | 『トヨタ土壇場』 »

フォト
2015年12月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    

最近のトラックバック

無料ブログはココログ