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2008年12月14日 (日)

デザインの威力とブランド力過信の危険性

またまたUMPC(今や、”ネットブック”や”ミニノート”の呼称が主流かな?)のはなし。

おくればせながら、東芝、NEC、さらにはEPSONが国内メーカーとしてネットブック(今後、こちらの呼び名に統一)に参入した。いずれもインタビューではそれなりの意気込みを語っているが、特に東芝、NECについては、ネットブックを称して”5万円PC”との通称があるにもかかわらず、いずれも5万円以上の価格帯で参入、割高分は国内メーカーとしての今まで培った信頼で補える、としている。そしてその製品に目を投じてみると、なるほど確かに基本機能は押さえられており、可もなく不可もなくの製品に仕上がっている。

しかし、いずれもメーカーとしての主力商品は、はるか高価格帯のノートPCであり、ネットブック製品については、”それなりにやっています”といった印象で”本気度”が充満しているとは言い難い。それが証拠に、東芝については、ノートPCのブランド名である”Dynabook”の名称を冠していない。あくまでうちにとってはサブ的な製品で、とても”Dynabook”の名称はつけられません、と明言しているように受け取れる。

それに対して台湾メーカーの本気度はすさまじい。これらネットブックのブームの火付け役であったASUS(アスース)の後に、Acer(エイサー)は洗練されたデザインの製品を投入、またたくまに製品としてのシェアトップに躍り出た。以前の投稿で記述したように、今やPCの売上の約4分の一、さらに販売台数ではノートPCの5割を突破、10社以上がひしめく市場ではあるが、この2社でシェアの9割を占めているという。

参考

http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2008/1006/netbook.htm

このように、今いちばんホットな市場であるネットブック市場に、先駆者であるASUSから新製品が投入された。製品名は「Eee PC S101」、実際に購入したわけでなく、パンフレットを見た限りの印象だが、メーカーの”本気度”がひしひしと伝わってくる。何より目を引くのは、洗練されたデザインである。超薄型のボディと高級感あふれる外観は、とても10万円以下のPCとは思えない。実勢価格は6万円台と、他のネットブックよりも高めだが、”毎日持ち歩いて、町中で取り出したい”といった所有欲を十分にくすぐる。

http://www.asus.co.jp/products.aspx?l1=24&l2=164&l3=0&l4=0&model=2595&modelmenu=1

ここまで本気の外国メーカーに対し、本当に日本メーカーは太刀打ちできるのか、はなはだ疑問である。ここで思い出すのが、MDウォークマンで高いシェアを占めていたSONYが、iPodの登場によって次世代携帯音楽プレーヤーの座をあっという間に奪われたことである。このジャンルにおいても、時代の変わり目、根本的な代替品が登場したときには、今まで培ってきたブランド資産など、大して当てにならない、ということだ。何より、新参メーカーの本気度が違う、そしてユーザーに与える驚きも違う。

Apple社がiPodであっという間に市場を席巻したように、ノートPCのブランド資産を当てにしている日本メーカーを尻目に、あっという間に本気の外国メーカーがネットブック市場を席巻、気がついたときにはとても追いつけないレベルまで差がついてしまう、そんな予感を強く感じる。

2008年現在は、「ASUSやACERなんて、所詮2流メーカー」という認識が一般的かもしれない。しかし、そこで油断していると、あっという間にこれらメーカーが、(Appleまで行くかどうかは別として)ネットブック市場における一流メーカーの座を確固たるものにしてしまうのではないか。少なくとも、2009年には大分これらメーカーへの見方が変わってくるのは間違いない。

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