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2007年11月10日 (土)

適正価格って?

またまたNOVAの話題で申し訳ない。

結局のところ、常に新規加入者が続かないとキャッシュアウトでジ・エンドというのがNOVAのビジネスモデルだったようだ。派手な広告宣伝と大幅な割安価格で長期加入者をおびき寄せ、先にキャッシュを確保、得たキャッシュで新規出店、そして派手な広告・・・。よく考えてみれば納得なのだが、負債の大半が生徒からの前払金というバランスシートが、それを如実に表している。さらにNOVAが特殊なのは、固定負債(期限が一年以上の負債)も相当額ある、ということだ。

今日の日経にも特集記事があったが、英会話学校の業界全体がNOVAの価格破壊に引きずられるように授業料を安く設定し、強引な勧誘行為や退会を巡るトラブルの発生などを、業界全体で引き起こしていたという負の面があったことは否定できない。さらに今回の事件で、業界全体のイメージダウンも必至だ。

猿橋元社長の当初の思いであった「映画を見る値段で英会話スクールを」というビジネスモデルは、長期的にはどこかで行き詰まる構造になっていったのである。結局のところ、そのビジネスモデルを超えた新たなビジョンは猿橋氏にはなく、経営者としての賞味期限が切れていた、ということだろう。

こうして考えると、果たしてNOVAの打ち出した価格は果たして「適正価格」といえたのか?「安ければそれでいい」と消費者は考える。ただし、講師という人間が主体のビジネス、ましてや少人数制レッスンが主流となれば、収益性が悪化するのは必至である。いくら消費者主体といっても、供給者側にも生計を成り立たせる人がいる以上、やはりそれなりの「適正価格」は存在する、と考えなければならない。

(ちなみにかつて私が通っていたのは、業界では割高なベ○リッツ。ここは適正価格であった、と信じたい。)

今日のNHKでは、取引単価の引下げと原油高に悩む中小企業の話をやっていた。ここでも真剣に考えるべきは「適正価格」である。運送会社の単価をむやみに引き下げれば、そのしわ寄せは運転手に行く。結果、彼らの生活は困窮し、さらに疲労困憊すれば悲惨な事故も時期起こす。最近、観光バスでの悲惨な事故が増えつつある背景も、同様の事情によるものだろう。大企業は、「自社だけが儲かればよい」と、中小企業をいじめることで繁栄を謳歌するのではなく、安心・安全な社会を保つ社会的責任、という広い視野で考え、「適正価格」による取引を行なうことについて、真剣に考えるべきだろう。また、何でもかんでも市場万能・自由放任ではなく、行政による一定の統制というのを、私は必要であると考える。

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