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2007年8月14日 (火)

経営ノウハウは誰のもの?Ⅱ

先日、『たとえ自らが創造した言葉であれ、経営ノウハウの名称や経営用語を商標登録し、その使用を独占するのはけしからん』といった主旨の文章を書いたが、公のものであるはずの名称が商標登録されてしまうことによる、弊害が色んなところに出てきているようだ。少し前の話題だと、「LOHAS」、そして今回は「おおたかの森」(「阪神優勝」なんてのもありましたが・・・)。今後も、こういった輩が出てくる可能性は高いが、これを水際で止める役割を担うのは特許庁の役人たちである。どうか「公」の視点を見失わずに、職務を遂行していただきたい。

以下、参考記事からの抜粋。

流山市の新市街地として今後の発展が期待され、平成15年に地域名として命名された「おおたかの森」の名称が、市内在住の個人によって商標登録されていたことが13日、分かった。市商工課は同日、登録を知らずに商品を販売していた2業者に販売自粛を要請するとともに、市商工会などに注意喚起を行った。

 市民の共有財産ともいえる「おおたかの森」の名称を独占する行為に、市民からは怒りの声が上がっている。市も「商標のことはまったく考えていなかった。市として今まで気づいていなかったことは申し訳ない」(岡田一美・商工課長)と困惑している。

(8/14 産経新聞)

2007年8月 9日 (木)

経営ノウハウは誰のもの?

最近、経営書を読んで時々目にするのは、ある経営ノウハウを上手く表現した用語を、その著者もしくはコンサルティング会社が商標登録している、という事実である。

例を挙げれば、

「女性起業塾」 ・・・株式会社トレンダーズ

「戦略BASiCS」 ・・・ ストラテジー&タクティクス株式会社

あと、『「3年目社員」が辞める会社 辞めない会社』も、この本での上手い言い回しの造語(といっても普通名詞の組み合わせ)が商標登録されていた記憶がある。どのような用語かまでは忘れたが。また、顧客の購買心理の動向をあらわす『AIDMAの法則』のネット版、『AISASの法則』も、電通は提唱したのみならず、商法登録をちゃっかりしたらしい。

立ち止まって考える。こうした考え方、用語を生み出した著者の方々には充分敬意を払う。そのクリエイティブさに何らいちゃもんをつけるつもりはない。

しかし、である。映画『赤ひげ』で赤ひげは言った「医術は誰のものでもない、天下のものだ。」、と。経営ノウハウも天下のものではないか。自社でその言葉を使用する権利を独占するより、広く使用されることで世の役に立ち、その用語・考え方の創作者として後世に感謝されるほうが、素晴らしいことではないか、と私は思う。

2007年8月 3日 (金)

ネーミングライツ

本日、人材派遣の大手企業であるフルキャストが、派遣が禁止されている海運業に対し再三人材派遣を行っていた、ということで業務停止命令が出された。

人材派遣業としては、これでグッドウィルに続き、大手トップ2が不祥事を起こしたことになる。この両企業は、人材派遣業ということ以外にも、大きな共通項がもう一つある。それはプロ野球球団(西武ライオンズ、楽天ゴールデンホークス)のホームグラウンド球場のネーミングライツ権を取得している、ということである。西武ドームはグッドウィルドーム、宮城球場はフルキャストスタジアムである。両球団とも、不祥事企業の名前を冠した球場名となってしまい、さぞかし頭の痛いことだろう。

以前から私は、広告収入を稼ぎたい運営会社と、知名度を高めたい企業という私企業の2社間で、果たしてこのような大きな会場の名前を自由に変えてしまってよいのか?という疑問があったが、今回の事態を受け、ますますこれは問題だ、という気持ちが強くなった。資本主義の自由経済だから、2社間の自由意志でOKじゃないか、という主張は確かにルール上は問題ない。しかし、これだけ大きな施設は単なる私企業の持ち物を超えた公的な存在意義がある、ということをよく考える必要があるのではないだろか。

名古屋で言えば、レインボーホールが日本ガイシスポーツプラザとなった。日本ガイシが、新興企業のような不祥事を起こすことはないだろうし、個人的な悪意もない。それでも長年レインボーホールで親しまれた施設が日本ガイシと言われても違和感ありありだ。ロックバンドも、「レインボーホールにきたぜー」と言えばかっこいいが、「日本ガイシスポーツプラザにきたぜー」というとなんだか格好悪い。そんな情緒的な話だけでなく、地名が変われば、道路標識も変わる。果たしてこうした変更に伴う費用を両企業は負担したのだろうか?いや、我々の投じた税金によって賄われているにちがいない。磯野貴理子が磯野貴理に変えるのとは訳が違うのだ。

短期的な広告収入は確かに大切、しかしこうした大きな施設を運営する企業は、私的な営みを越えた公的な存在意義がある、ということをもう一度噛み締めてもらいたい。今回のように、知名度を高めたい新興企業に手痛いしっぺ返しを食らう、ということが大いにあり得る、ということも含めて。

そういえば、渋谷公会堂も、渋谷C.C.レモンホールになったらしい。”公”会堂らしからぬ名前だ・・・

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