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2007年1月 4日 (木)

不透明な時代

新年、明けましておめでとうございます。

経済関連の報道によると、戦後最長の好況や上場企業が最高益更新など、耳障りの良いニュースばかりが飛び込んできます。確かに一時の不況からは脱し、若干の雇用状況の改善や消費の盛り上がりなども徐々に見えてきているのは確かです。しかしそれでもなお、将来への見通しは不透明、楽観より悲観的な見方が強いように感じられます。ITのますますの進展、中国など新興国の勃興、少子高齢化、さらには凶悪犯罪や教育・モラルの問題など、個々に色んな要因はあげられると思います。

われわれを取り巻く、将来に渡る漠然とした不安の正体は何か?、私が思うに、それは『個人のライフサイクルの長期化と、企業・製品のライフサイクルの短期化、さらにその逆転現象』であると考えます。

つまり、戦後から数十年間は、幸運なことに個人のライフサイクルよりも企業のライフサイクルのほうが長かった、もしくは一個人のスキルが陳腐化するよりも、個人のライフサイクルが短かった時代であったといえるのではないでしょうか。もちろん、その時代に生きた先達たちの努力の結果であったことは否定しません。しかし、55歳の定年までは、これら身に着けたスキルで何とかやていけるだろう、という見通しや安心感が、少なくとも今よりも強固な時代であったと、言えるのではないかと思います。

一方、現在は一個人はおおむね65歳までは収入を得続けなければならない一方、製品・技術の移り変わるスピードは速くなり、ライフサイクル、陳腐化するまでの期間がますます短縮化、もしくは価値の下落するスピードが早期化してきています。薄型テレビやデジカメの価格下落などは、その顕著な例といってよいでしょう。このような時代には、「これさえ身につけておけば一生安泰」といえるスキルは従来以上に少なくなります。

個人としてどう努力すればよいのか判りにくくなり、思考停止に陥ってしまった人たちは、安定した組織に身を委ねるのが一番、と考えるようになります。高校生に人気の職種が公務員であるのも、こうした時代状況の結果であると考えられます(もちろん、実際の公務員の中には、使命感を持って仕事に臨んでいる人は多数いるかとは思いますが)。残念ながら安定を求めて入った職場が今後ずっと安泰でありつづけられる確立は、ますます低くなってゆくでしょう。

ではどうすればよいか?個人も企業も、結局のところ現状に安住することなく、時代の流れを見据えて力を蓄え、的確に変化対応してゆくしかない、というのが現在の私の中の答えです。もちろん、個人の経験や人脈、今まで蓄えたスキル、企業における技術やブランド価値などは、すべてが無意味に帰すというわけではなく、これらの価値が、常に今の時代に適合しているのかどうかを考えた上での現状維持なのか、もし単に変化対応を嫌い怠惰の上での現状維持であれば、時代の厳しい波に晒される危険性は大きい、と考えたほうがよいでしょう。

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